〇地方自治法第100条(百条委員会)

・普通地方公共団体の議会は、当該普通地方公共団体の事務に関する調査を行うことができる。この場合において、当該調査を行うため特に必要があると認めるときは、選挙人その他の関係人の出頭及び証言並びに記録の提出を請求することができる。

・第一項後段の規定により出頭又は記録の提出の請求を受けた選挙人その他の関係人が、正当の理由がないのに、議会に出頭せず若しくは記録を提出しないとき又は証言を拒んだときは、六箇月以下の禁錮又は十万円以下の罰金に処する。

 

〇百条委員会に関して

・兵庫県知事に関する告発文書問題で、県議会において百条委員会が設置され審議が進んでいます。今月末には、県知事が証言されるようです。

・本年5月26日住民訴訟説明会の中で、「何故百条委員会を設置して議会として追求しなかったのか」とのご発言もありました。

上記を前提とし、百条委員会をテーマとして、私の考えを述べたい。

 

〇まず、兵庫県知事に関する告発文書問題に関する百条委員会に関して

・県知事と県職員が対立軸にあり、証言者(当然県職員)から証言・証拠が出やすい。特に県職員労働組合も早い段階で、県トップにたいして、書面でもって組合としての意志を表明している。

 

〇百条委員会の前に、猪名川町議会に関して

・まず、議会議長・常任委員会委員長の議事進行に関して言わせていただければ、歴代の議長、委員長の多くの方が、議会制民主主義を理解されているとは、到底思えない。

 

・具体的事例として、令和3年10月4日の総務建設常任委員会を考えれば、とても百条委員会を開催するだけの力が、町議会にあるとは思えない。


・この日、予定されていた令和2年度決算審議に終日入れず空転している。満席の傍聴人をものともせず、古参議員が審議対象外の発言を終日続けている。委員会開始後30分ほどして傍聴席から笑い声(私も声を出して笑いましたが)に、議員が席から立ちあがり「今笑ったやつは誰や」。古参議員の何方も、この議員の暴走を止めようとはされていない。傍聴人だけでなく、町執行部の面々の待機時間によるロスをどう考えておられるのか。

 

令和3年10月4日総務建設常任委員会議事録(「今笑ったやつは誰や」は抹消されていますが)は、以下をクリックしてください。

総務建設常任委員会議事録

 

・同年11月19日臨時議会休憩時間に、上記委員会に出席されていた古参議員のお一人が、傍聴人に「民主主義は時間と金が掛かるものだ」と、笑える話をされています。一月半ほど前の総務建設常任委員会の空転は、当該議員は忘却の彼方。

 

〇猪名川町道の駅問題で、仮に百条委員会を設置すると考えて

・兵庫県告発書問題と異なり、多くの幹部職員、関係者ともに、委員会で積極的に証言するとは思えない。当然組織を守る方向で証言されるはず。

・しかも、大半の議員が、道の駅に関して十分な基礎的情報をお持ちではない。

当然、検証委員会が立ち上がる前の状態で、百条委員会を進めることになるので、委員会が破綻することは目に見えている。


〇令和3年11月19日臨時議会(活性化対策特別委員会設置に関して)

・臨時議会の中で、活性化特別委員会の設置の前に、百条委員会を設置し道の駅事業を総括しないのか。と発言されている議員がおられます。この議員の方とお話をさせていただいたとき、百条委員会設置に関して、一部議会議員を除く、大半の議会議員の能力欠如を基本に、私は反対しました。

 

・百条委員会を設置しても、道の駅事業に関する基礎的知識(法令等も含めて)もない委員が、町職員を追求できるのか。町職員が事実に基づいた証言していると、どの様に判断されるのか。令和3年3月12日地域振興部長の答弁を思い返してください。

 

関連ブログ記事は以下をクリックしてください。

令和3年3月12日地域振興部長答弁

令和3年3月12日地域振興部長答弁「1社2社数社」

 

 

・話が飛びますが、住民監査請求監査報告書(令和3年~4年)を読めば、当時の議員の基礎知識の欠如が明らかです。具体的には、行政活動が時系列に詳細に書かれているが、地権者説明会が抜けている。

・平成31年1月26日第一回地権者説明会では、地権者に買収単価を公表している。令和2年11月13日第二回地権者説明会では、覚書を変更することを前提とし、年度内購入を宮脇副町長が公表している。

 

令和4年3月11日に提出された報告書(監査人氏名、報告書公表日時も掲載されていませんが)は以下をクリックしてください。

※これは公式の書類なのでしょうか。いったい誰の責任で策定されたのかすら不明。関係部署には電話で抗議しておきました。

住民監査結果報告書

 

・監査委員のお一人は町議会議員ですし、監査請求をされた方も、町議会議員ではなかったでしょうか。

 

※百条委員会設置などと軽々にいうことではない、というのが私の考えです。

 

次回は、(町行政の文書管理の改革提案)