滑り止めの第3志望や指定校推薦などの推薦入学による小規模私立女子大学への入学を考えている女子高生たちに送る言葉
― 在学中や卒業後に自分の出身大学がなくならないように ―
①自分が入学したい私立大学は文部科学省から認可された大学全体の所定の学生総収容定員人数が4,000名前後以下である。そのような私立大学はたいてい私立女子大学で、一般的には、 小規模私立女子大学 と言われる。旧七帝大を含む国立大学、公立大学、在学在籍学生数が6,000名前後以上である大規模私立大学とは相異して、しかも、大規模私立大学によっては定員増して学生をさらに多く取っている大規模私立大学とは相異して、これまでも現在も今後も、在学在籍女子学生数を逓減させて倒産閉学に向かっているのは、小規模私立女子大学だけである。
②小規模私立女子大学の存続や閉学倒産にとって新入学生が各毎年度に定員割れであるのか否かは重要ではなく、小規模私立女子大学の存続や閉学倒産にとって重要であるのは、文部科学省から認可された大学全体の所定の総収容定員数に対して大学全体の現在の学生在学在籍実数が少ないということが重要である。文部科学省から認可された大学全体の所定の総収容定員数に対して 大学全体の現在の学生在学在籍実数 が 少ない というそのこと自体だけでも、その小規模私立女子大学は倒産閉学に向かっている。
③その少なさが 80%以下 である場合、それは、小規模私立女子大学の経営の採算ラインを割っているので、その小規模私立女子大学は倒産閉学に向かっている。小規模私立女子大学の経営の採算ラインは、80%以上であると言われている。
④小規模私立女子大学を含む私立大学の主な収入源は在学在籍学生からの授業料である。学生在学在籍実数が少なくなれば私学助成も少なくなる。しかも現在の私学助成は少なくなっているし、学生在学在籍実数という項目に対する私学助成の金額は少なくなっている。最近は、私学助成は小規模私立女子大学の経営にとってそれ程決定的になってきていない。それで、私学助成をもらわないことを覚悟して、私立大学によっては、文部科学省から認可された大学全体の所定の総収容定員数を無視して、学生を取ることができるだけとっている。また、倒産閉学しないように、私立大学によっては小規模私立女子大学から大規模私立大学に急激になるための大学拡大を行なっている。小規模私立女子大学を含む私立大学では、文部科学省から認可された大学全体の所定の総収容定員数に対して大学全体の現在の学生在学在籍実数が少ないのであれば、通常的には、その経営は、赤字である。文部科学省から認可された大学全体の所定の総収容定員数に対して大学全体の現在の学生在学在籍実数が少ないという赤字の決算になる年度が、小規模私立女子大学で 連続2期(2年)以上 である場合、金融機関毎の判断にもなると言われなくもないが、小規模私立女子大学へのその取引金融機関の運転資金などの融資の態度と条件などは厳格過酷になると言われ、その結果、小規模私立女子大学にとって極めて不利になり、その小規模私立女子大学は倒産閉学に向かう場合がある。
⑤文部科学省が法令で開設させ、私立学校共済事業団が管理する「大学ポートレート(私学版)」をインターネット検索で先日見ていたら、驚いた。例えば、その何れも、九州の福岡県内に所在する小規模私立女子大学ではあるが、名門私立女子大学である。それで、その数年来の現況についていっそう驚いた。以下の3つの小規模私立大学の現況を表す数字は、「大学ポートレート(私学版)」において表示されているが、それによれば、以下の3つの小規模私立大学は何れも、現在、大学存続上の大変な危機にあるように考えるが、数年後という今後の近い将来の恐怖する憂いが、1人私共だけではなく、たいていの高校生たちやその御両親たちには現実味をおびているようにも思われるのではないのか。
●西南女学院大学
●●所定の学生総収容定員数 1560名
●●在学生実数 2023年 1208名 [ ※ 計算すれば、定員割れ数 352名]
2024年 1108名 [ ※計算すれば、定員割れ数 452名]
●福岡女学院大学
●●所定の学生総収容定員数 2324名
●●在学生実数 2023年 2210名 [ ※計算すれば、定員割れ数 114名]
2024年 2041名 [ ※計算すれば、定員割れ数 283名]
●筑紫女学園大学
●●所定の学生総収容定員数 2866名(2023年)
2816名(2024年)
●●在学生実数 2023年 2412名 [ ※計算すれば、定員割れ数 454名]
2024年 2109名 [ ※計算すれば、定員割れ数 707名]
※ 文部科学省が法令で開設し、私立学校共済事業団が管理する「大学ポートレート(私学版)」はインターネット上に展示されていて、だれでも閲覧することができる。「大学ポートレート(私学版)」の中の各私立大学の記事を参考にして、上記で述べたことを考えて、特に小規模私立女子大学への進学は注意し、再考し、熟慮し、前後の見境を付けるようにしよう。