雪の故宮2:「何以中国」全国の一級文物大集合 | みどりの果敢な北京生活

何以中国

2022年1月26日—5月4日(月曜休館)

故宫博物院文华殿(書畫館)

 

《国家宝藏》という全国の博物館の文物を紹介するテレビ番組が2017年に始まり、毎年放映していた。それぞれ館長も出演するほどの熱心さ。去年放映した「国家宝藏·展演季」に関連して、北京の故宮博物院の文华殿(書畫館)で展覧会を開催中。

 

まったく知らなかったけど、ずいぶん予習して、プリントまで作ったが、ここでは一部を紹介したい。見た順。

 

 

1四神瓦当 西汉 陕西历史博物馆

四神とは青龙、白虎、朱雀、玄武で、東西南北の四方を守る神。 東は青龍、西は白虎、南は朱雀、北は玄武。

 

 
2 少虡剑 故宫博物院 春秋

剣の両面に金の20字の銘文が書かれている。“吉日壬午,作為元用,玄鋪呂,朕余名之,謂之少虞”。

 

 
3 皿方罍 湖南省博物馆 商

皿方罍(めいほうらく)は酒を入れる器。器盖铭文:皿而全乍父己尊彝;器身铭文:皿父乍尊彝

1919年に湖南省桃源県で出土。蓋だけそのまま中国にあったが、本体は日本(浅野梅吉、新田棟一)を経て、2001年にNYのクリスティーズで924万6千ドルでフランス人が落札。2014年に再びクリスティーズへ。協議の末、湖南省博物館へ。ここで100年ぶりに蓋と本体が合体した。

 

 
4红山玉龙 故宮博物院 新石器

紅山文化は名は内モンゴルの赤峰市で発見された紅山後遺跡にちなんで命名(1954年)。農業が主で、畜産も発達。1908年、満蒙調査を行っていた考古学者の鳥居龍蔵(1870 - 1953、考古学者)が発見。

 

 
5 玉琮 浙江省博物馆藏 新石器时代

良渚文化は長江文明の一文化。紀元前3500年から紀元前2200年。1936年、浙江省杭州市の良渚遺跡で発掘。分業や階層化が進んでいたことが、殉死者を伴う墓などからうかがえる。宮殿とそれを取り巻く城郭都市、墓地、工房などの中国最古級の都市遺跡が出土した良渚遺跡は、2019年に世界遺産に登録。

琮(cóng)礼器の一種。縦方向に丸い孔を穿った筒形の玉器。宗教儀礼に使用したと想像される。内側が円形、外側が方形は「円は天を祀り、方は地を祀る」という「天円地方」という思想に関係があると言われる。

 

 
何尊 宝鸡青铜器博物馆 西周早期

1963年に陕西省宝鶏市で出土。尊内の底に明文がある。12行、122字。その中の「宅兹中国」の「中国」は中国で最古の記載。明文には周の成王五年に洛邑へ遷都した史実が書かれている。

尊は胴がふくらみ、口が大きく開いた壺のような器。酒や水をためておく物。酒を用いる祭礼や儀式に不可欠。

 

 
7 甲骨
 
8 鄂君启金节 安徽博物院藏 战国 1957年安徽省寿県邱家花園出土。

楚王が有力者の顎君啓に与えた、運輸貨物の免税通行証。関所で使う割符。鄂(武漢附近)で発行。楚の国内において通行税が免除になる商業ルートが、金象嵌の文章により規定されている。

楚文字……秦の始皇帝が中国を支配し、文字統一する以前の上古文字(古文)。楚国文字とも。六国(斉·楚·燕·韓·魏·趙)の六国文字の一つで、春秋戦国時代に使われ、秦による中国統一に伴う文字統一に伴い、駆逐。

 

 
9长信宫灯 河北博物院藏 汉代

材料には純度の高い黄金を使用。6部分(頭、胴体、右腕、ランプの台、受け皿、カバー)をそれぞれ鋳型に流し込んで成型したあと、接合。上に「長信尚浴」「陽信家」等の銘文が9箇所、計65字ある。

受け皿には可動性があり、カバーは照らす方向と明るさを自由に調節できる。女官の右腕と体は内部でつながっていて、煙が右腕から体内に入り、すすは空洞になっている内部にとどまるため、室内の汚染も抑えられる。漢代にしてはかなり高技術。

 

 
10 颜氏家庙碑拓片 西安碑林博物馆藏 唐

顔真卿が72歳のとき、父の惟貞の廟に建てた碑。碑は西安碑林に現存。顔真卿は剛直とよく言われ、曲がったことの嫌いなでたびたび左遷された。「忠孝」という儒教の道徳を体現する人として、後世人間性が高く評価された。肉太、向勢。蚕頭燕尾が特徴。

 

 
複製品で残念だった。
 
11 三圣像 孔子博物院(复制)

中央が孔子、弟子の顔回(顔子)が左、弟子の曽参(そしん、曽子そうし)が右。三人の服に論語が書かれている。

 
 
3人の服には論語がびっしり書かれている。
 
 
12 金瓯永固杯  故宫博物院 清

清の歴史においてこれを造ることは重要な計画だった。製作時間が長く、工程も複雑で、技術も高い。中国の伝統的な金銀器の製作の最高峰。篆書で「金瓯永固」、一面に「乾隆年制」と書かれている。

 
13 后蜀残石经 四川博物院藏 五代十国

后蜀(934年~966年)は五代十国の一つ。石経とは中国で重要な経典の正文を伝えるため石に刻したもの。仏教や道教のもあるが、ふつう儒教の経典を指す。

 

 
14 四庫全書 故宫博物院 清(复制)
 
 

清の乾隆帝の勅命により編纂された、中国最大の漢籍叢書。全般著書は経·史·子·集4部に 44類、3503種、36000冊、230万ページ、10億字。実際に編纂に参加した文人学者は400人超。印刷物ではなく手書き、筆写人員は 4000人余。四部の表紙は、緑色(経、古典)、赤色(史、歴史)、青色(子、思想)、灰色(集、文学)に色分け。清朝の国家統治にとって障害となる書物は禁書扱いされ、収録されなかった図書は3,000点。また、たとえ収録されていても、内容を改竄したり削除したりしている例が見られる。以上、wikiより。

 
 

<参考サイト>

・故宫官网https://www.dpm.org.cn/topic/zhongguo_commonhome.html

 

・2022年故宫开年大展《何以中国》来了!30+博物馆镇馆之宝一网打尽!

https://view.inews.qq.com/a/20220128A03UEE00

写真多い。

 

・故宫开年首展“何以中国”:呈现何尊、长信宫灯等(澎湃新闻)

https://www.thepaper.cn/newsDetail_forward_16441909

 

<私のサイト>

予習したものをここに入れた。

第一単元

第二単元

第三単元

参観当日撮った写真

 
 

 

にほんブログ村 海外生活ブログ 北京情報へ

 

にほんブログ村 海外生活ブログ 中国情報(チャイナ)へ