於・紀尾井小ホール

志の輔門下の志の八さんの会。
師匠と立川流の先輩が出演するとあって満員。


志の吉:持参金
全楽:新聞記事
生志:黄金の大黒
文都:犬の目
志の輔:みどりの窓口
(中入り)
口上
志の八:宿屋の仇討


・開口一番は兄弟子の志の吉さん。醜女の描写をやわらかく、主人公を与太郎風に仕立てて、あくの強い噺を聴きやすく。

・元立川国士舘の全楽さん、「立川流では裏切り者、円楽一門ではよそ者」と 自虐的な自己紹介で笑いを取る。

・大阪の文楽劇場で志の輔師を迎えて真打披露をやってきたという生志さん。インフルエンザの話題に触れ、「この会場で感染源となる可能性があるのはこの二人」。ネタは「黄金の大黒」。途中で切る。まあ、「恵比寿も連れてくる」って、わりとどうでもいいサゲだし、尻切れトンボという感じはない。

・生で聴くのは初めての文都さん。自身の病気の話で枕を振って、ストレスの原因を師匠に結びつけて笑いを取ってから「犬の目」へ。医者の家の使用人を「松岡」で、犬の名前が「ダンシ」。元は名家(柳家)で飼われていたのが飼い主の手を噛んで野良犬に…と、ちょっとしつこい。熱演が過ぎてマイク壊れる。

・マイク取り替えのためにいったん幕が下りる。事情の説明がなかったので、仲入りと勘違いして席を立った人も少なからず。「梅は咲いたか」が鳴ってるのに気づいてあわてて席に戻る人多数。

・「私を出さない気かと思った」と志の輔師登場。小咄をいくつか降ってから「みどりの窓口」へ。どっかんどっかんうける。志の輔らくごの原点とも言える「古典」的新作。乗車券のネット予約とかが当たり前になってくると、この話も時代がかって聞こえるようになるのかしら。

・口上。司会は笑志さん。興行師の息子である志の八さんに素人時代はビールをついでたという。人生何がどうなるか分からない。「こういう披露目は真打ちになるときに取っておけばいいのにと思ったけど、いつ真打ちになれるか分からないから…」などなど、各々毒を含んだ口上でバカ受け。

・大ネタ「宿屋の仇討」に挑んだ志の八さん。いかにも教わったとおりいっぱいいっぱいという感じだけど、どうにか最後までやり遂げる。最後に再び志の輔師が登場。「ダメ出しは2人きりでゆっくり」と言っていたけど、弟子思いのいい師匠だなあ。弟子にとってはものすごく高い壁だろうけど、劣化コピーにならないようがんばってほしい。



開店休業というか、休業なんだけどちょっとだけ打ち合わせとかあって会社に立ち寄って、あちこちで時間をつぶして日暮里サニーホールコンサートサロンへ。
二つ目の春風亭一之輔さんの勉強会。
超満員。といってもまあ、定員100名のホールで124名入場って感じだけど、この種の会としてはあまりないのでは? 着々と実力をつけてきている噺家さんだけあって、人気も比例して上昇中のよう。

ネタは3席

・位牌屋
・化物使い
・妾馬

「位牌屋」は初めて聴いた話かも。
けちん坊の話。
やり手がいないのは途中の展開にやや無理があるせいか。
サゲは仕込み落ちってやつ。あまりさわやかじゃない。
でも、一之輔さんの小僧はいい感じなので、
磨けばよい持ちネタになるかも。

「化物使い」は、小言を言う旦那がやや力み過ぎの感じがする。
最後の場面で狸が「お暇をいただきます」だけで下げたのはわざと
かもしれないが、演題が出てこないのはいいのかしら…。

って、それを言ったら「妾馬」はなんで妾馬なのか。
これまたサゲまで言えばわかるんだけど、誰もやらないで途中で切りますね。
こちらは過度に湿っぽくせず、笑いを多く盛り込んで
好印象の演出。結構。でも、もっとよくなりそう。
一之輔さんは今後とも注目していきたい。




仕事が終わらず遅れて入場。
開口一番は済み、すでに志の輔師が上がっていた。
中に入れずロビーのモニタで「親の顔」の途中から。
演目は


志の輔「親の顔」
(仲入り)
口上(立川志の八・二つ目昇進)
志の八「たらちね」
志の輔「井戸の茶碗」

・「人間の業」をからっと明るく描いたような「親の顔」。志の輔師の分身のような登場人物のやりとりがいい。マクラ、惜しかった…。

・「人数が少ない『笑点』ではありません」から始まり、志の輔がしゃべりまくる口上。 「前座八年で上がらせた高座はほとんど大ホール」「形式だけはいくらでもマネが出来る。 それを自分だけの物に出来るのがプロの落語家」「弟子も大変だったろうが師匠も大変」「新作に挑んでほしい。古典のすごさが分かるから」など、笑いありいい話あり。愛情あふれる口上だった。

・その志の八さん、新作どころかごくごく手堅く「垂乳根」。古典らしくそつなくこなす。まあ、それはそれで。

・最後は再び志の輔。十八番「井戸の茶碗」。20時20分から21時10分過ぎまでみっちり。ほかの追随を許さない志の輔ワールド。弟子は真似しようがないよなー。疲れたー。
2009年、家元高座復帰第一弾(だと思う)。
はたして声は出るのか?
練馬で7時開演にはちと忙しい日だったので
遅れて到着。談修さんパス。

談笑:薄型テレビ算
市馬:堪忍袋
(仲入り)
松元ヒロ:スタンダップコメディ
談志:つるつる


・談笑さんは「壺算」の改作。元がややこしい話なのを、さらに現代に設定を変えて あえて無理な話に拵えているところがおかしい。さらに「送料分値引き」など原作にさえない捻りが加わっていている。頭のいい人でないとできない落語。お見事。

・市馬師匠、なぜか「一門」として登場。軽く、きれいにやって降りるのかと思いきや最後の最後に「あこがれのハワイ航路」で美声を披露。とってつけたような気もしたが、家元のお客さんを沸かせた。さすが。

・松元ヒロさんは麻生首相のマネ。途中からマネだか何だか分からなくなるところがいい。

・出囃子の「木賊刈」4回くらい鳴らしてやっと家元登場。座って2分くらい、一言も発せず手話?のみ。ようやく発声。昨年のこの会で聴いたとき並には声が出ているか。近況やジョークをいくつかやって、名人・八代目桂文楽の十八番「つるつる」へ。現存する家元のCDやDVDには収録されていない、とても珍しいチョイス(30年ぶりくらいだとか)高座勘とか喉の回復具合を試したかったのかもしれないが、元々ダレ場が多い噺で、病み上がりで30年ぶりで、あげくに途中、後ろの方の観客が何かの警報を鳴らしてしまうというハプニングがあって噺が途中で中断したりしたこともあって、正直いい悪いというできではないけど、兎にも角にもサゲまでみっちり語り切った。今年もどうにかまた家元の高座姿を拝めそうだと確認できたのでまずは、よし。終了10時近かったー。





落語がいちばん
初日。なんとなく行っておかなくてはいけないような気がして…。

入りは8割程度?
40~50代女性多し。

前半が2人芝居

「男と女の三つの秘め事」と題された芝居は、
加護ちゃんの歌ありナースのコスプレあり。

加護ちゃん目当てっぽい人はほとんど見られない。
試みは面白いんだけど、客層とちょいミスマッチな気がする。

とはいえ、加護ちゃんいいかも、綺麗になったかもと思ってしまった俺。

後半が落語会。

・開口一番(ぽっぽ):子ほめ
・小朝:芝浜
・ひろ木:津軽三味線
・小朝:らくだ


・芝浜とらくだの二本立てという豪華ラインナップ。
芝浜のほうはけれんみのないあっさり目の演じ方。

・らくだはちょい気負いすぎ?
また、丁の目の半次があまり凄みがないところはキャラゆえ仕方ないか。
でも、小朝師の古典の口調は嫌いじゃない。
少なくとも新作よりずっといい。

・ひろ木さん、三味線で登場。きくおさんともちょっと違う不思議な雰囲気を持った人。ちょっと面白かった。









チケット争奪戦に参戦し損ねて諦めていたのが、長い付き合いのライター・K氏からお誘いいただき、2年連続で志の輔らくごを聴くことができた。しかも2列目のど真ん中という最高のポジションで。
多謝。

【演目】
・ハナコ
・狂言長屋
(仲入り)
・柳田格之進

・「ハナコ」は偽装問題を題材にしたネタおろしの新作落語。温泉から牛肉まで、徹底的に情報を透明化するとこうなる、というところを落語的世界観で描き、畳み掛けるように笑いを盛り込んだ一席。
 ある意味ドリフの「もしもシリーズ」みたいなものかしら。
 サゲたあとのBGMが「ヨーデル食べ放題」ってのもよかった。

・2本目。身投げしそうな人を助けたという設定から「唐茄子屋」?かと思ったけどさにあらず。
 狂言長屋は本物の狂言とのコラボもある実験的な新作。ちょっと慌しいか。

・最後は「柳田の堪忍袋」。一昨年の大銀座で一度聴いている。
 浪人・柳田の人物像や、五十両紛失事件に至る経緯はばっさり切って、いきなり噺に入る演出。でも十分に長い。
 饒舌と沈黙のメリハリがすごい。激情的な台詞回しがあるかと思えば、すっと地に戻って静かに語りかける。一人芝居を見ているような迫力。
 「白黒」のサゲは、気が利いた感じではないけど、「このあと番頭とお絹が夫婦になって…」という、ほかの大多数の人がやる蛇足的なト書き(騒ぎの発端となった番頭と、おかげで郭に身を沈めた娘が結ばれるという理不尽な結末自体もどうかと思う)で締められるより、よほどいい。


今年もまた、志の輔氏の引き出しの多さとそれぞれの深さを存分に味わえた。
しかも特等席で表情から息遣いまで手に取るようにわかる席だったし。
チケットの値段(6000円)相応の価値は十分あったと思います。
Kさん、来年も宜しくって、図々しいですね俺。

 
落語がいちばん
今年の落語納め。
自分へのクリスマスプレゼントっていうか…。

初めての鶴瓶落語を聴きに浜離宮朝日ホール。
空席以外は満席状態。
一列まとめて空いてたりしたのが意外だった。


ぽっぽ:動物園
王楽:竹の水仙
歌之介:竜馬伝
(中入り)
好楽:紙屑屋
鶴瓶:オールウェイズお母ちゃんの笑顔


・王楽さん、「竹の水仙」。この人はNHKの賞取った一席もそうだけど 年恰好に
 不相応な話ばかりあえて選っているような気がする。
 とはいえ内容は決して悪くない。口調も落ち着いていて甚五郎がそれらしくはまっている。
 以前にニフティのポッドキャストでかけていたのより今回のほうが格段によかった。

・歌之介師の「竜馬」は3度目。くすぐりは微妙にアップデートされれるのね。

・鶴瓶師は私落語「オールウェイズお母ちゃんの笑顔」
 自らの体験談をもとに創作された私小説的なお話。
 笑いを満載しながらホロリとさせてくれる。
 漫談にせずきちんと落語として練り上げられており、
 こういうのもありかなと思わせる結構な一席だった。

 




於 川崎市男女共同参画センター

プロ・アマ共演の落語会。
「アマ」は、「さいわい寄席」を長年続けている
清流亭いしあたまさんと、そのお仲間

川崎の溝の口で500円で落語が聞けるってんで、はせ参じてみる。

地元の市議会議員主催ということで、
後援会の老老男女数百名。
聞くのは「プロ」の部分だけでいいやと思い、19時30分ころに
会場に到着すると、外に立ってた係の人から
藪から棒に「川柳川柳さんですか?」と訊ねられる!!!

師匠はまだ楽屋入りしていない様子。
しかし、よりによって40も歳の離れたおじいさんと間違えられるのは、なんだかなあ。
係の人、落語知らない人なんだろうけど、今日くるのがどういう人なのかくらい
聞いておけいいのに。


※途中から
いしあたま:天狗裁き
(仲入り)
主催者ご挨拶
つくし:動物園
川柳:ガーコン


・運営側があの調子では推して知るべしだが、会場を見渡すとなるほど、 客層もふだんあまり
 落語を聴くことのなさそうな人々が多数。「天狗裁き」は、ウケるところが定まっておらず、
 変なところで笑いが起きたりと、だらだら不安定な空気。

・仲入り後の、議員先生のいかにもなごあいさつに挿まれた小話に、不覚にもウケてしまった。
「島倉千代子は政治に熱心だそうだ。選挙にはお母さんも連れて必ずいく。
“投票だよ、おっ母さん”」

・つくしさん。客層を考慮してか、落語らしくかつ誰にもわかりやすいところをついて「動物園」。
 話は現代風に直されていて、ニートの妹に姉が職をあっせんするという演出に。なるほど。

・「前総理の福田です」と川柳師匠。何をかけるか、など考えるまでもなく「歌は世につれ」
 会場を埋め尽くす、落語慣れしていないおじいさんおばあさんがどういう反応をするのかと思ったが、
 これまでの流れをガラリと変えるようなばかな受け方。 大爆笑、拍手喝さい、唱和し、涙する人も
 出現。次々と繰り出される 軍歌をリアルタイムに聴いていた人たちが大多数を占めると、
 こういう反応になるのか。

妻子を実家に帰し、残業もせずテレビのために帰宅。
テレパソが壊れてDVRがないので仕方ない。

でも、どうしても見たかった番組。
60分拡大版で小三治師匠の了見をどう伝えてるか――。


師匠に「お前の噺は面白くねえな」と言われて以来、悩みぬいた日々の思い出。
4月の横浜での独演会のときにも披露したエピソードだが、このときは「だってこっちは師匠とまるっきり同じようにやってるんだから」
と、ごく軽く語っていたので笑いすらとっていたが、
この一言がいかに重くのしかかったかということがわかった。

そしてたどり着いたのが、
客に媚びない、受けようとしない、背伸びをせず、小さく小さく…という姿勢。
当代最高峰の噺家のストイックな生き様がうまく描かれていたと思う。
それにしても、志ん生が言ったという
「落語を面白くしようと思ったら、面白くしようとしないことだ」というのは
とても含蓄のある言葉だ。

その他、番組を見て面白かったことやびっくりしたこと

・「憶えたけどやらなくなった落語はどこへ行っちゃったんだ」という質問に
 茂木さんがあれやこれやと答えるとニヤニヤしながら
 「やっぱり先生は脳の弁護をしますねえ」とつぶやいた師匠。

・「免疫を抑える薬を服用している師匠は風邪を引いても命に関わる」というエピソードが
 あとで出てくる「死神」の台詞のさりげない伏線になっていたこと。ちと演出しすぎ?

・小三冶師匠の私服。ああいうのはどこで売ってるんだろう。

・リウマチ闘病中という事実と山のようなクスリ。年齢以上にお爺さんに見えるわけだ。

・師匠が高座ですすってるのはお茶でなく漢方薬だということ。

エンディング間際で、前座が高座に漢方薬入りの湯のみを出し忘れ、
過酷な高座を強いられた師匠があとで前座に小言を言っているところが映し出されていた。
番組的にはいい絵づくりになっただろうが、全国の視聴者の前で師匠をしくじって
叱られてる姿をさらしてしまった前座さんにはちょいと気の毒だったかも。


総じてよい番組だったと思うが、
座布団に座って落語の所作をやってもらうというような部分は余分だったか。


http://www.nhk.or.jp/professional/backnumber/081014/index.html
またまた両親と落語で横浜へ。
開場直後に到着すると、権太楼師匠が
入り口周辺をふらふら散策していた。

ほたる:一目上り
右太楼:紙入れ
権太楼:佐野山~死神
(仲入り)
権太楼:粗忽の釘


・独演会といいながら前方2人。師匠いわく「2人ともあまり大勢の人の前で
 落語をやったことがないもんで…」。
・権太郎師匠、一席目は最近の相撲界について枕を振って、「谷風情相撲」へ。
 八百長がどうのこうのいうけど西洋スポーツと一緒にしてはいけないだって。
 してみると今ほどこの噺が相応しい時期もあるまい。
・仲入りかと思ったら続けて「死神」。鈴本夏祭りのときと下げが変わってたけど…、なんか蛇足な感じ。
 まだ試行錯誤の途中か。
・最後の一席は楼師匠の人にあったお話。濁声のおかみさんが好き。
・ホリィ氏に遭遇。ここ一年でニアミス率5割を超える。横浜まで来るかあ…。すごい!