昨日からの続き。

血管肉腫とは血管系の《悪性》腫瘍です。
ちなみに、
癌は上皮系の《悪性》腫瘍。
この前、お話しした、
乳頭腫は上皮系の《良性》腫瘍です。

肉腫には、いろんな種類があり、
基本的に、予後が悪いです。
最近、よく効く薬が出てきたので、
予後の改善はされてるといわれてはいますが、
予後が良いわけではない。

この放射線照射後の血管肉腫、頻度は低いです。

でも、全摘して、放射線照射がなければ
その可能性はゼロになる。

再発のリスク&肉腫になるかもしれない可能性と、乳房を温存するメリットを天秤にかけたら、
わたしにとっては、乳房を残す意味はない。

さらにこの放射線照射後の血管肉腫、
忘れた頃にやってくる、ことが多いと思う。

乳癌の治療が『あとわずか』とか、
『あー終わった!』のしばらく後
って頃に、ニョキっと出てくる
感じがしてならない。

ただね、これ、
同じ病理医でも、わたしの周りの
男性病理医には全く響かない話のようで。

『そんな頻度の低い病気のこと心配して全部取らなくても良いじゃないか!』と言う。

彼らは、残すことに意義があると思ってるらしい。

なので、同じ病理医でも、考え方は違います。

あくまで、
へっぽこで(卒後15年だけど)

4人の子供を母乳とミルク混合で育てた後で(母乳はビュービュー出たけど)

割と頭が軽くて(巷におられるドクターたちのようなガッチガチの頭の良さはありません)

病理医病理医感、醸し出してない(仕事好きだから標本見てる件数は多いけど)

イチ女性病理医の想いなので
そこは、あしからず。

しっかり、乳腺外科の先生に、話を聞いて、
自分の治療方法を決めて欲しいなと思います。