病理医である私が、『あなたは癌です』
と言われたら、もちろんプレパラートを
自分で確認しますが、
それがもし出来なかったら、
主治医に聞くこと一覧
◯診断名
浸潤癌なのか、非浸潤癌なのか
普通のタイプか、変わった組織型かどうか
◯癌細胞の顔つき(グレード分類)
浸潤でも、非浸潤癌でも、
細胞の顔つきは確認します。
グレードも1.2.3と三段階ですが、
特に核異型は、《2》が結構広くなると思うので、
1よりの《2》なのか、3よりの《2》なのか、
確認します。
◯画像での広がり
特に非浸潤で、グレードが低くければ、
手術で取り除かなくても、
その部分だけ、『焼く』という方法もあります。
もちろんこれを選ぶ場合は、
絶対浸潤しなさそうな顔つきであることを
確認して、さらに、画像検査で、
信頼できる放射線科医、3人くらいに
セカンドオピニオンで、癌の広がりを
読んでもらって、限局してる場合のみです。
私は浸潤癌なら『全摘』、
非浸潤でも、『基本全摘』、
思考なので、『焼く』治療を選ぶときは、
本当に限られた場合のみとおもってます。
ですが、これは、病理医アルアル思考なので、
一般の方は、乳腺外科医の話をよくよく聞いて、
決めてください。
他にも、実際癌といわれたら、もっと聞くことが出てくるとは思いますが、初期段階で聞くことはこんな感じだと思います。
と、いうか、自分でプレパラートみるけど。
私の先輩病理医の名言
『自分でプレパラートを確認できないところでは、生検しない』
激しく同意します。
やっぱり、こう考えると、病理外来って、必要だと思うんだけどなぁ〜。
プレパラートって、こういうやつです