乳癌の患者さん(Aさん)が、
他の乳癌の患者さん(Bさん)に、
セカンドオピニオンについて聞いて、
Bさんが、すごく良かったから、と、
紹介してくれた病院へ行ったら、あまりの対応に、
帰りの新幹線で涙が止まらなかった、
という話を聞きました。

Aさんは、すでに『手術と追加の治療』を
受けていて、
このまま治療を受け続けるのが良いかどうか、
聞きたかったそうです。

乳癌仲間であるBさんが、とても良かったと
教えてくれたセカンドオピニオン先を訪れ、
そこの医師に言われた言葉は、
『なぜ、今さら来たの?というか、あなた、なぜ、この治療を受けたの?』

セカンドオピニオン先の詳細を
調べたわけではありませんが、
お話を聞く限り、
そこのクリニックのドクターは、
『乳房温存に命をかけてる医師』
だと思いました。

つまり、『あなたは乳癌です。あなたの治療は、乳房を全て取ることです』と言われたけど、
どうしても全部取りたくない、一部は残したい!
という患者さんにとって、
救いの神、的な存在なのでしょう。

Aさんの受けられた治療は、
治療に関しては素人に近い私でも、
標準治療じゃないな、と思いましたし、
でもそれは、Aさんの主治医側からの
提案ではなく、Aさんの気持ちを汲んでの
治療だなと思いました。

その辺りを理解できていない、というか、
理解のしようがないセカンドオピニオン先の
医師からの言葉は、お金をかけて
新幹線に乗ってまで、訪れたAさんにとって
衝撃だったでしょう。

友達からの口コミは信頼感がありますよね。

勧められた商品を、深く調べることなく
とりあえず試してみるタイプの方もいれば、
お勧めされたとしても、しっかり下調べをして、
行動に移す方と、対応はさまざまだと思います。
(ちなみに私は前者でよく失敗します)

もちろんどちらが良いかは、
調べることが苦痛でないなら
調べたらいいと思うし、
調べるのが嫌だから友達に聞いたんじゃん!
的な人は、とりあえず行ってみたらいいと思う。

だけど、行った先で、自分の満足のいく
答えを貰えるかどうかは、わからない。

なぜなら、同じ乳癌でも、みんな状況が
違うし、自分自身の癌がどんな癌なのか
しっかり把握している方は、
とても少ないと思います。
把握する必要性があるかどうかは別にして。

私は病理医だから、把握しておきたい派です。


美容系口コミを信じて、色々試したけど、これだけはクマさんにならなかった照れ