乳房内に出来る病変によって、
乳頭つまり、ニップルから
分泌物が出ることがあります。主に、血性なので、赤い汁が、乳頭から出ることがあります。
この場合、乳頭腫といって、良性の出来物が原因のことが、が多いですが、これが悪性の顔つきになることもありますし、乳頭種ではなく、癌の場合もあります。

この場合、乳頭から出てきた、赤い汁を、細胞診で検査することができます。

これこそ、乳腺領域における細胞診の真骨頂。
針を刺すこともなく、出てきた赤い汁の中に、
悪そうな顔つきの細胞がいないか、確認することができます。
とは言いつつも、針を刺して細胞を見ているわけではないので、細胞が壊れかかっていたり、数が少なかったりすると、判定不能、ちゃんとした検査が出来なかったよーとなる場合もあります。
ただ、非侵襲なので、何度か検査することもできるし、細胞診の結果と、MRIなどの画像検査を併せて、追加の針を刺す検査をするかどうか決めることもできます。

乳腺領域においての細胞診は、このように、
勝手に出てきた、液体状の検体や、嚢胞(のうほう)のように、中身の具が少ない病変使うのがベストだと思います。
つまり、嚢胞の中に、具があって、さらに、結構しっかりと具がありそうなら、組織診を病理医的にはオススメします。

あ、普通に嚢胞とか、書いてしまってますが、乳房の中にできる、風船みたいなやつのことです。先日嚢胞について、聞かれたので、また明日書きますねー。

乳頭(ニップル)って、乾燥しやすかったり、角質層が厚くなりやすいので、授乳期ではなくても、ケアしておくのが良いです。