女性の脇のリンパ節に、癌の転移があるとします。
MRIなどの画像検査では、
乳房にも、胃にも、肺にも、
どこにも原発と思われる病変が見つからない場合、
なんの治療をするかというと、
乳がんの治療方法をします。

MRIなどの画像検査では、見つからない、
小さな小さな癌が、実は乳房に存在していて、
それが脇のリンパ節にとんだのでしょう。
だから、乳がんの治療をしましょう。
ということです。

患者さんによっては、それなら乳房を取ってください、と言われて、手術を希望される方もいらっしゃいます。
実際、わたしは、今までに1度だけですが、こういった症例に当たり、乳房をかなり薄く切って、顕微鏡でみて、浸潤癌を発見したことがあります。
とてもとても小さかったですし、
Ki-67も高くはありませんでした。

つまり
乳がんの一部には、
大きくなるまでに時間がかかりそうな癌があるけど、小さくても他の臓器に飛ぶ場合もあるし、
さらに、突然、遺伝子変異が加わり、急に顔つきの悪い癌に変わる可能性だってあるんです。
脇や、首などのマッサージを
自分で定期的にすると、
リンパ節の腫れに気づくことも出来るので、
おすすめです。

明日は、結構アルアルな話。
『真面目に検査を受けていたのに、検査の半年後に大きな癌が見つかった!』
というパターンの話をします。

リンパ節は、癌細胞の広がりを食い止めてくれるとっても大切な臓器。機能アップは大事だと思います。