ワクチンの種類は3種類あります。
70%を占める、HPV16と18を網羅している2価ワクチン
2価ワクチンに加えて、尖圭コンジローマという厄介なイボの原因のHPV6と11を網羅している4価ワクチン
4価ワクチンに加えて、HPV31,33,45,52,58も網羅しているのが9価ワクチン
この3つです。
尖圭コンジローマは、外陰部にできるイボで男女ともに起こります。
HPVの中でも、6型と11型で起こります。
で、この尖圭コンジローマ、なにが厄介か、というと
○治りにくい
○妊婦さんが感染すると、赤ちゃんへの感染を防ぐために、帝王切開になる可能性が出てくる
この2点です。
現在男児への接種が認められているのは、この4価ワクチンのみです。
そして、全額自己負担なので、1人5万程度の費用がかかります。
さて、話をキャッチアップ制度に戻しますが、キャッチアップ制度で接種されるのは、この9価ワクチンです。
ある書籍には、20歳以上の女性に対する、キャッチアップ接種を支持するデータはない。20歳までにキャッチアップ接種を受けることが有益。と書かれています。
これは、結局のところ、性行為経験の有無を言っているのだと思っています。
つまり、性行為経験があって、HPVにすでに感染しているかどうか、がワクチンの効果を左右します。すでに感染している場合、ワクチンを接種しても、その感染を取り除く作用はありません。
で、キャッチアップ制度は、9価ワクチンを接種します。
例えば、HPV16に感染していたとしても、9価ワクチンは、HPV16以外の型も予防することが出来る。だから、キャッチアップ制度が、かたち上は成り立っているのです。
ただ、HPV16とHPV18が「がん」になるHPVの種類の70%を占めるので、残りの恩恵は、30%なんです。
キャッチアップ制度は、悪い制度だとは思いません。
ただ、ワクチンは大小あれ、副作用のあるものです。
ワクチンの恩恵を最大限受けようと思うと、接種を受ける前に、今自分自身が、性行為経験があるのであれば、HPV16もしくはHPV18に感染していないことを確認するのが必要ではないか、と私は思っています。
明日は、HPVに感染して「がん」になる頻度についてお伝えします。
↓HPVに感染しているかどうかの検査キット。もちろん病院でも検査可能。検査方法のおすすめは後日投稿予定です。