ひっそり開いていたブログからお引越しした記事です。

 

 

16日の勤務を最後に5年半勤めたパン屋を退職することになった。お世話になった方々に少しずつ挨拶をしている。やってきたことに後悔はないけれど、言葉にしようとすると複雑な感情がわいてくる。同僚たちは基本的には優しくていい人たちだけど、大切にしたいことが違うんだなと感じる。もうここでできることは何もないんだなと思った。やり切ったんだ。

 

ついに辞める時が来たと悟ってからは、しばらくふさぎこんでいた。やるべきことは山のようにあったのだけど、心が使い古した低反発枕みたいにへこんだまま、なかなか元に戻らなかった。一度がんばって、心療内科に電話をしたけれど予約できるのが1カ月と10日先で、あまりの遠さに笑ってしまった。気分の波をかいくぐって、元気になったときに動き、疲れたらたっぷり休むことをくり返した。少しずつでも動いていると、物事がゆるやかにでも展開していって、それと共に心も回復していった。

 

こうして長い文章を書けるようになってきたのだから、だいぶ元気になったのだろう。
しばらくは、生活することに集中したい。心と体と家計を立て直す。部屋を掃除する。お金とエネルギーを貯める。冒険しすぎず、ひとつひとつのことを大切にやり切る。

 

20日からは新しい仕事がはじまる。