トンネル00

はじまり はじまり








トンネル01

ぼくらは ながいトンネルの なかを歩いている








トンネル02

そこはすごく暗い








トンネル03

上も下もわからない

もどっているのか すすんでいるのか

そもそも自分が動いているのか

それすらもわからない。











トンネル04

どこまでつづいてるのかも わからない。

この絵本みたいに。








トンネル05

そのトンネルは どんなトンネルともちがう。

ふつうのトンネルには必ずオワリがある。

けれどこのトンネルは もしかしたら

オワラナイかもしれない。







トンネル06

オワッタ!

と思ったら またつづくかもしれない。








トンネル07

ある日 トンネルの向こうに

小さな光が見える。








トンネル08

ぼくは走り出す。

とちゅうでころんでしまうけど

走るのを やめられない。








トンネル09

だけどいくら走っても

光は近づかない。こんなとき、

「このトンネルは一生オワラナイ」

とおもう。こともある。









>>つづく