翌朝、彼氏は元気が、なかった。
ユナクさんから韓国へ戻る話を聞いてるから当然か…
でも私は知らないことになっているから…
無理やり明るく振る舞っている感じがしたけど気付いてないフリをした。
その日の夕方、私達は楽しかった思い出を話ながら家に帰った。
ユナクさんの韓国出発当日の朝…
私はユナクさんにカカオにメッセージを送りたかった。
何か伝えたくてー
だけど彼氏からユナクさんが韓国に行くと聞いていなかった。
何でも話してくれる彼氏が
「今日は昼間は用事があって…夕方から会おうよ」
という言い方をした。
つまり今日の夕方ユナクさんが韓国へ戻ったと話てくれるんだと思った。
そわそわ落ち着かないでいたらスマホのバイブが鳴った。
カカオトーク
ユナクさんだ!
そこには大きな木の写真が貼り付けられていた。
タイムカプセルを埋めた場所…
ただ、その1枚の写真だけ。
メッセージはない。
でも、それが良かった。
ただ、それだけで良かった。
私は胸が一杯になって泣いた。
ユナクさんの見送りはユナクさんの彼女と私の彼氏で行ったようだ。
ユナクさんは今にも泣きそうな彼氏を
「韓国なんて近いから!それに2年したら戻ってくるから」
と明るい笑顔で慰めた。
「それに、これからも困ったことあれば相談にのるよ。何でも…」
そう言って肩を、ぐっと抱き寄せ
「仕事とか日常生活のことや彼女との夜の…」
彼氏は、そこまで聞いて
「ちょっと何言い出すんですか~!」
とユナクさんの口をふさいだ。
「オイ、最後まで言わせろよ~!
…ってかオマエいつの間にか笑顔になったな」
ユナクさんが嬉しそうに彼氏の頭を撫でた。
「違います。呆れてるんです」
彼氏は、そう言いながらもユナクさんとの会話を(私が客観的に聞いていても)楽しんでいるようだった。
私に教える場合は「ユナクさんが何でも相談しろと言ってくれた」
…だけで良いのに、こと細かく話してくれた。
そして
彼氏が話終わって離れた場所からユナクさんと彼女とのやりとりを眺めていたけど抱き合ったので一足先に帰ってきたことまで…
まぁ、何でも話しちゃうところが彼氏の良いところでも、あるんだけど。
彼氏に
「あんまり、ビックリしないんだね」
と言われたけど私は
「ビックリしたよ。でも『彼氏の先輩』でしょ?だから…」
すると彼氏も
「そうだね。僕とは付き合いの長さや
深さが違うもんね」
そう言って納得していた。
きっとユナクさんが、いなくても私達は上手くやっていける…
私は、そう誓った。
つづく
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