代休を使って、京都へ向かった。
大好きな文筆家・大宮エリーさんの個展『思いを伝えるということ展』を見るために。
ギャラリーの少し先にある、映画『マザーウォーター』のロケ地でもある「とようけ茶屋」に行くと…。
なんと臨時休業!
「誠に勝手ながらお休みします」
と貼り紙が。。。
あぁここ最近の「中止という魔物」が、こんなところにまで影響してるなんて。
残念すぎる。
ほんまに残念すぎる!
腹ペコの状態だけど、ショックが酷く、ギャラリーまで歩くことに。
京都の街を迷いに迷って、ようやく辿り着いた『智恵光院 FOIL ギャラリー』。
来たよ、ついに来たよ!
東京開催からずっと楽しみにしていた「思いを伝えるということ展」だよぅ。
この先、ネタバレ含みます。
ご覧になりたくない方は、申し訳ありませんが戻っていただきますようお願いいたします。
三階でチケットと、会場限定の本『思いを伝えるということ展のすべて』を買って、いよいよ中へ。
真っ白い壁に、エリーさんの「思い」が「言葉」となって映し出される。
箱の中に手を入れて、様々な感情を体感するもの。
細い平均台を歩いて、そこで生まれる思いを確かめるもの。
届かなかったメッセージボトルを砂浜で読むもの。
そして、電話ボックスに入って、受話器の先の声を聞くもの。
いろんな人の「もしもし、元気?」から始まって、「大丈夫だよ!」「また明日ね」というように、何気ない言葉が受話器の向こう側から聞こえるの。
ただ、声を聞いているだけなのに、涙が出てきた。
そう、「もしもし」だけでいいのだ。
「また明日ね」次の約束ができる喜び。
温もりが溢れる小さな空間だった。
全部を見終わって、スタッフのお姉さんと少しの間お話をする機会があって。
「戻ってきてください 戻ってこれますから」の言葉に感動した、と伝えてる途中で、堰を切ったように涙が溢れた。
「がんばれ~」ってお姉さんが笑顔で励ましてくれた。
お姉さんには、この最近の荒んだあたしのココロが見えたのだろうか。
どうしようもなく切なくて、
何もかもをぶち壊したい時や、
モヤモヤが永遠に続くような気分に陥ったとき。
心の叫びを、夢を、希望を誰かに伝えたいとき。
必ずノートに言葉を書きなぐってきた。
中学生の頃からずっと。
「思い」を「言葉」にすることは、あたしにとってのライフワークだった。
それでもやっぱり、伝えきれなかったり、飲み込んで忘れようとしたり、この世に生まれなかったことにした思いがたくさんある。
大人になると、特に。
これからは、なるべくそんな思いを減らそうと思った。
伝えたいことは、新鮮なまま、素直に表現すればいい。
そう、ノートに書きなぐっていたあの頃のように。
『戻ってきてください
戻ってこれますから』
他にも心が震え上がる素晴らしい言葉がたくさんあった。
なのに、この二行に涙が溢れたのは何故だろう。
きっとそれは、何の変哲もない言葉だからに違いない。
何気ない言葉を、改めて知らせてくれたからに違いない。
そして、今のあたしに、一番必要で飾りのない言葉だったからに違いない。
温かくて、とっても幸せな空間をありがとう。
失くしていた、埋まらなかったココロの、ヒトカケラが見つかった気がします。
エリーさん、そして、スタッフのみなさま。
ありがとう。
『思いを伝えるということ展』
京都/智恵光院フォイルギャラリーで10月28日まで開催