「想いは伝えなきゃいけない」
リーディングドラマ「Re:」を見て強くそう思った。
古田新太×宮沢りえの、二人だけの朗読芝居。
セピア色みたいな舞台に、椅子が二つ。
そこで、ただただ『メールのやりとりを読んでゆく』だけのお芝居。
テレビ画面を通してなのに、その空気が伝わってきたから不思議。
カタヤマナツキという女性と、トウヤマサンタロウという男性が織り成すメールのドラマ。
ナツキの勘違いメールから物語は始まり。
仕事で会う機会があった二人は、そのうちご飯に行ったり、どんどん仲良くなってゆく。
ナツキがサンタロウに惹かれ始めた時は、サンタロウは実は結婚していて。
サンタロウが離婚してナツキに連絡を取った時は、ナツキには彼氏がいて、やがて結婚報告がきて。
お互いの想いが交錯して、常にすれ違ってばかり。
やがてサンタロウは、趣味の絵画を生かしてヨーロッパに渡り、画家として大成功を遂げる。
その時ナツキは死産や離婚や家族の不幸が重なり、ショックのドン底にいて、サンタロウのメールにも返信できずにいた。
6年もの月日が流れ。
落ち着いたナツキが久々にサンタロウにメールを出すと、そのアカウントは使われておらずエラーで舞い戻り。
知人の伝で手に入れたサンタロウの新しいアドレスにメールを送ったことがキッカケで、二人はまた交流を始める。
互いに惹かれ合うも、会って話しているわけでもないから、やっぱり気持ちがすれ違って。
でも、少しずつ距離が縮まって、ココロのベクトルが同じ方向を向き出す。
サンタロウが、日本で凱旋展覧会を開くことになり、長い空白を越えてようやく会えることになった二人。
ナツキもようやく素直になれて、会いたいって、会えるのが嬉しいって表現できて。
サンタロウの乗っている飛行機を迎えるために、成田空港のカフェでウキウキしながら待ってるんだけど。
化粧でも直してこよっかな♪
だなんて、嬉しくてたまらないんだけど。
サンタロウの乗った飛行機がテロに遭い、サンタロウが成田空港に降り立つことはなかった。
永遠の別れ。
まさか、二度と会えなくなってしまうなんて。
ナツキがやっと素直になって、心を開いて、お互いの気持ちが通じた時には、それが泡のように消えてしまうなんて。
すぐ隣にある幸せを、こんな風に失うなんて。
ラストはナツキが、一人でメールを送っている場面で終わる。
それは届かないメール。
決してそれを読むことがない相手に向けたメールは、こう締めてあった。。
「私も、愛してます。」
何度もチャンスはあったのに。
気づかないふりをして、ココロに嘘をついて、結局伝えられない想いが雨のように劇場に降り積もるのが見えた。
あたしには、たくさんのナツキ要素がある。
でも、それじゃこんなラストになってしまう。
想っていることは、素直に伝えなきゃならない。
口に出さないと伝わらない。
これからはなるべく素直になる努力をしよう。
想いは表現するようにしよう。
別の想いで隠してしまう、その前に。