太平洋側と思えぬ大雪。
窓から見える景色は、ゲレンデにあるカフェで休憩中に見る景色だった。
空から大粒の雪が、ここぞとばかりに降りてくる。
一年に、一度見るか見ないかの光景。
携帯が、気象情報を受信した。
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注意報:大雪・着雪
大雪による交通機関の
乱れの他、
生活への影響が心配です
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心配ですって…感想かいっ!
思わずツッコミを入れてしまったやんか!
気象情報に生活を案じられた。
地元は街より寒いから、道路には雪がべしょべしょに積もっている。
バスは頭に雪化粧をし、足には雪用チェーンのブーツを履いている。
滅多に雪なんて積もらないから。
久々の雪の日のお出掛けを楽しむ女の子みたいだ。
雪が普段の生活に変化をもたらす。
しばらくスキーに行ってないから、こんな日もたまには楽しい。
しかし、バスはまだ来ないのか。
予定ではもう帰宅しているはず。
ダイヤが乱れているのか。
さっき行ってしまったバスに一歩届かなかった。
寒すぎる。
雪用チェーンがジャラジャラ言う。
あぁ、やっときた。
バスに乗り込む。
さっきのバスをあと一歩で逃していたから、一番乗りだった。
走り出したバスの窓から地元の景色を見てビックリ。
一面の雪景色。
足跡がくっきりと残っている。
道路脇のいちょう並木にも雪が積もり、まるで白樺並木みたいだ。
小学校の校庭も真っ白。
遊具も雪化粧。
児童たちが喜び走り回っただろう足跡が見えた。
バスを降りて、普段は通らない公園を歩く。
真っ白け。
地面も、木も、ふわっふわの雪に彩られている。
大きい足跡はスーツのサラリーマンか。
小さいスニーカーの足跡は、練習が休みになったサッカー少年か。
傘を引きずった跡は誰のものか。
街灯に照らされた雪化粧の木々は、まるで満開の桜のよう。
幻想的な景色。
雪夜桜を眺めながら家路に着く。
公園に長居しすぎたせいか、手足の先が凍りつきそうだ。
生活を案じてくれた気象情報が、ちょっと温かく思える。
