下級条件の1番人気、特に単勝オッズ2倍未満の馬ほど実は飛びやすい。
その理由はすぐに昇級しないため。
なぜそんなことをするのかというと、すぐクラシックに参戦出来る素質馬ならいざ知らず、例えば未勝利戦を勝ち上がって1勝クラスに昇級してしまうと、勝ちはおろか、掲示板に載るのも厳しくなりそうな馬なら・・・、
無理に勝ち上がらず、未勝利戦を2着、2着、3着などと足踏みしたほうがクラス分けするための収得賞金は稼げなくとも、実質の実入り、本賞金は延々と稼げるわけで、ノーザンファーム系の有力馬主や調教師のいる馬ではない、個人所有の馬ならば、その戦略の方が生き残れる。
例えば、7日日曜、福島3レース3着した単勝1.9倍の馬などそのいい例だろう。
ちょい昔までは降級制度というものがあって、無理にオープンまで勝ち上がらず降級することで生き永らえる馬も多くいた。
かくいう世之介もその降級制度の複雑な計算方法を勉強し、馬券にありつけていた口だったのだが、計算が複雑で分かりづらい、降級した馬とそうでない馬との区別が分かりづらい、また、その恩恵に預かるために、全力を傾けない可能性を指摘されたためか廃止になった。
が、無理して昇級しない馬主と厩舎の運営方針というのは、間違いなく存在するだろう。
これは高校受験などを考えれば分かり易い。
運良く偏差値の高い東大一直線のような進学校に入れたのはいいが、その中に入ってしまうと中学までは田舎の神童とまで言われていた生徒が一気に落ちこぼれになって、自信をなくし果てにはニートまっしぐら。
芸能界でもそうだろう。今やあらゆるアイドルが乱立するが、生き抜けるアイドルは・・・、
っていうか松田聖子や中森明菜のような個人で成立するアイドルはもはやいなくなってるしね。
グループでも個性が光るというよりは、おいおい、みんな同じ顔じゃんかさも数知れず。
脱線し過ぎた。
何が言いたいかというと、こういう入着狙いの昇級ヤラズ馬の出現する午前中の下級戦を狙うべし!
と言いたい。
と言うのも重賞クラスになると、獲得賞金も高額になり、もはや得体のしれない穴馬が勝つということは容易ではなくなってしまっている。
つまり、確実に実力ある馬が賞金を取りに来るからねということ。
因みに世之介が東京競馬場まで出張りながら3レースで帰ってきたレースも、
3歳未勝利戦ダート2100m戦で、単勝1.6倍とガチガチの1番人気した馬が5,3,2,2着ときて、今回はもう勝ち上がるだろうと思われてのものだった。
だが、また2着。ダートの長距離戦を得意とはしているが、ダート戦は馬の寿命が芝より永い。下手に勝ち上がり、入着も果たせなくなるよりは・・・。
では勝ち上がる馬は自信があってのことだろうか?
例えば、馬主がことのほか馬券も好きで、そのひとレースの馬券にこそ全集中させたなら・・・という考えも成り立つだろう。
細く長くよりは、太く短く!
かくして上手いこと利害が一致し、競馬というレースが成立する。
サラブレッドが経済動物と揶揄される所以だ。
こんなこと書くから、嫌われるんだろうなシランケド。