前回、新興宗教が村社会で共同生活をみたいなこと書いてたら、続けてこんな映画を観てしまった。
例によってネタバレします。




BSの日本映画チャンネルで撮りダメしてたのを何の気なしに観たら、新興宗教の話だった。

個人所有の孤島で男二人、女一人のいびつな、精神修養するための共同生活。

やることは、見た夢の内容を発表しあい、成長できたかを総括する。

オウム真理教事件と、連合赤軍の話をミックスさせた原作らしいが、まさにその通りの内容。

食料、物資は寝ている間に本土から運び込まれるが、「ニコニコセンター」という名の本部は、オウム真理教よろしく世間から糾弾され、状況は逼迫しているために食料も滞りがちになり、最後は腐ったニオイの得体のしれない物が届く。

リーダー格の年かさの議長は先生(教組)が、食べられない物を送るわけがないと口にして寝込む。

こうして、邪魔者がいなくなった若い男女の二人が愛し合うようになり・・・。

その"見た夢の報告会"が、連合赤軍のなれの果ての、"総括"の名のもとのリンチ事件に酷似して、チャンチャラおかしい。

見た夢は、正直に発表しなければならず、淫夢を見てしまったと懺悔させられる。

そして、穴を掘ってその穴の中で、夢日記を書き、更生したと議長から判断されるまで出してはもらえない。

しかし、同じ淫夢を見た議長は、あろうことかその夢の通りにしなければ自分の罪は許されないと、女性の副議長にオーラルセックスを強要し、オペレーターと称する若者(磯村勇斗)には「頑張れ!」と声援することさえ強要する。

何者かに師事して生きることの滑稽さを如実に表している。

オウム真理教の医者を含む高学歴者たちは、麻原彰晃に魅入られ、殺人さえも「ポアすることは正義だ」と教えられ、地下鉄にサリンをばら撒いた。

連合赤軍は、どんどん規模が縮小していき、衰退する己たちの失敗を、"総括"の名のもとに自己反省を強要し、リンチ殺人を行っていった。
グループの中で恋愛したカップルを殺した。
リーダーと副リーダーは乳くりあってたくせにね。

俺は自分の息子には言ってある。
人に何を言われようが、たとえ俺が口にしたことでさえも、最後は自分の頭で判断し、自分で決断しろと。

信じる者たち=ビリーバーズの滑稽さを教えてくれる映画です。

アナタは、神を信じますかぁ?
ワタシは私の内神を信じます!