Yahoo!ブログに大学時代の昔話を書いたら、削除されたことがある。二枚も。

一枚目は ☆が一回生の頃、京都の着物問屋の若旦那さんの外車に乗せてもらって、、云々の話。

二枚目は、☆の研究室の室歌が 芸者ワルツだった、と書いたブログ。 ま、室歌というか 教官たちが酔って歌って、学生たちが手拍子を打って、一緒に歌っていただけかもしれないが。毎度、教官たちとのコンパではこの歌が出た。

今回アメブロだし、一枚目を書いてみようか、と思い立った。(笑)

 

☆がヨット部だったことは既に書いたが、長い夏休みには、ヨット部の合宿や、琵琶湖をヨットで八日間かけてクルージングなど

予定がいっぱいだった。他に、諫早へ必ず一週間は帰省。他、北アルプスへ登山。湖で日焼け、山で日焼け、真っ黒クロスケ。

 

女子寮は夏休みは学生たちが実家へ帰省するので、ガラガラになった。お風呂もボイラーマンのおじちゃんが休むので、無し。

朝晩の食事も料理長のおじちゃんが休むので、無し。夏休み期間は、外食と銭湯通いになる。

 

ある日の夕方、☆はお食事と銭湯を兼ねて、ちょっとお出掛けをしようとしていた。紙バッグにはお風呂道具と着替え。外食なので、白いコットンのレースのワンピースを着ていた。ちょっとミニ。🌸

 

レストランが遠いので、バスに乗ることにして、大学の傍のバス停に立って待っていた。あら?雨が・・・!傘がない。

頭の上に紙袋を乗せてバスを待つ。来ない。そこへデッカイ外車がす~っと走り去って行った。

いなかっぺの☆は、心の中で「あ、外車だ、」と思った。車種は知らない。とにかく格好良かった。

 

すると、前に走っていった外車が、するするするとバックして戻ってきたのだ。(●0◎)☔🚙 

窓がするするっと開いて、『どこへ行くの?』と仰る。歳の頃は、、、ようわからんが、多分30代半ばぐらい。☆は、お風呂道具を抱えていることを隠しながら、『食事をしに行くところです。』風に答えた。洗面器や石鹸、シャンプーなどを隠して。

 

オジサマ:『あ、そう。じゃ、途中まで僕が送ってあげるから乗って。』

☆乙女:『あ、はあ、、スミマセン。』

☆は後ろの座席に乗った。洗面器の入った紙バッグを抱えて。(笑)

オジサマは運転しながら、あれこれ☆に話しかけてきはる。☆は生まれて初めて外車に乗り、しかも見知らぬ人の車に乗るという迂闊さはこれまた初で、かなり緊張していた。絵にかいたような堅物なのだ。それに性善説を併せ持つ。

オジサマは途中で前後で話すとしんどいのか、前の助手席に座って、と仰る。

左右の座席の間の広いこと広いこと。☆は後ろ座席から前の助手席へ移動。

これで話しやすくなったみたいで、あれこれ沢山お話をしてくださる。

京都の着物問屋の若旦那さんだった。ゴルフの帰りだと仰る。

オジサマ:『僕も一緒にご飯食べようかなあ。どこが良いか言って!』

☆乙女:『・・(社長さんが行くようなレストランじゃないんだけどなあ、、)・・・はあ・・』

オジサマ:『あ、じゃ、僕が行きつけのところでも良い?』

☆乙女:『はい。』

🚙🚙🚙 

着いたところは、京都の東山あたりの料亭だったと思う。

広いお庭があり、車を入れると、料亭の玄関には下足番のおじいさんがいた。

『あ、旦那様、』という感じで お知り合いの様子。

中庭が見える和室に通され、和服姿の女将さんがきて、若旦那さまと少し話しながら、お料理を決めている。

鍋料理だった。☆はコチコチに緊張。まだ19才だもの。

女将さんが取り分けて下さったり、あれこれお世話してくださって、出ていかれた。

 

オジサマ:『大学では何を勉強しているの?』

☆乙女:『かくかくしかじか、、、』

お料理とデザートが終わる頃、、、

オジサマ:『僕がこの後、行きつけのバーに連れて行ってあげる。』

☆乙女:『いえ、☆は飲めません。』

オジサマ:『そう、アルバイトなどはしてないの?』

☆乙女:『あ、家庭教師をしています。両親が家庭教師以外はアルバイトしてはいけないと言っていますから。』

オジサマは食後のお誘いに乗らない☆を諦めて、女子寮まで車で送ってあげると仰った。

オジサマ:『京都の夜景がきれいに見えるところへ寄ってみようね』

☆乙女:『あ、はあ、』

山の上の展望台で車を止めて、他にも数名、観光客がいる中、2人は降り立った。暗い。

夜景をみながら、オジサマがあれこれ京都の説明をしてくださる。☆がポット出の長崎出身の田舎ものだからか。

大人しく説明を聴きながら、夜景をテキトーに見ながら、内心、「早く帰りたいなあ」と思う☆乙女。

すると、オジサマがふっと☆の肩に手を回してきた。おおお~っ、きた~~っ!とは言わないが、内心キンチョール。

これはヤバイ。しかし、山を下りて女子寮まで送ってもらうまでは 変な空気を作っちゃまずい、と瞬時に判断した。

なかなか、なかなか~~の☆。(笑)

☆は肩に乗せられた手を振り払うでもなく、かといって 受け入れるでもなく、トトト~と自然に数歩前に歩いて、自然に肩の手を外れるようにして、前方を指さし、『あれは何ですか~?』と訊いたのであった。無邪気に。賢いにゃ~~🐈

オジサマは苦笑するしかないのだ。ふっふっふ。☆の勝ち! 

ガードが堅い☆に負けて、オジサマは車に乗せる。しかし、まだアブナイ。

オジサマ:『もう一か所、展望が良いところがあるからそこにも寄ってみる?』

☆乙女:『いえ、もう 十分に堪能しましたっ!』

オジサマ:『(片手で☆の頭をこつんと優しく叩きながら、笑って)堪能って・・・クスクス』

☆乙女:『あのう、女子寮の門限があるので、、』

オジサマ:『あ、そう。何時?』

☆乙女:『11時です。』

オジサマ:『じゃ、間に合うように送っていくね。』

☆乙女:『ありがとうございます。🌸🌸🌸』

本当の門限は12時だったが、、咄嗟に早めに言った。機転がきくにゃあ。🐈

しかし、オジサマは、すっと手を伸ばして、☆の膝の上の手を握った。 

☆は緊張のあまり、手はクーラーのせいもあるけれど、氷のように冷たくなっていた。

オジサマ:『手が冷たいね。』

☆乙女:『はい』

オジサマはガチガチに凍っている☆を横目で見て優しく笑いながら、手を放してくれた。ほっ。

 

無事、到着。   ☆の昔話っつうか、初冒険どしたえ~~🌸。🐛🐦キンチョール 

 

↓我が家のアビシニアン君の赤ん坊の頃。 全く緊張しない、天真爛漫な🐈君である。

 

↓付録