次男の周りは就活が本格的に始まっていた。

ESを出して面接をし、WEBテストを受け、グルディスに参加し・・・と忙しそうなのを横目で見て楽しそうだな…と、次男も乗り始めた。

 

大体公認会計士試験を受ける勉強を日々しているのだから、一般企業に大学卒業と同時に就職するはずがないのにだ。

一方、体育会の幹部をしているので通りは滅法いい。

企業側としては全く迷惑な話なのだが、こういう人間力、コミュ力テストのようなものが大好物な次男は着々とアポを取り、就活に出かけて行った。

 

ただ次男は相手企業に公認会計士の試験の勉強中と公言していたので、どこに行っても「君はうちに来る気はないだろう」とバレていたが。

 

特に彼が気に入ったのがグルディスで、5~6人ずつのグループで与えられたテーマについて話し合い、何かの結論を出してその結果を発表するという作業がツボにはまったようだった。

一度なんかはグルディスのテーマがすごく面白く、2つのテーマについて終わった途端に挙手をして、「もっとやりたいです。何かテーマをもう1つ出してください」なんてお願いしたらしい。

さて、そんな楽しそうな次男の様子を静観していた私だが、面接がどんどん進んでいくにしたがって「行く気も無いのに枠を取っちゃ悪いだろう」とストップをかけた。

次男は泣く泣く就活をストップした。

 

さて、周りではすんなりと内定をいただく人と苦労する人がいる。

中学高校とずっと成績がよく楽々慶應に現役で合格し、慶應でも成績はほとんどAだった次男の知人などは最後まで決1社も決まらなかった。

どうも引っ込み思案でアピールが苦手、コミュ力がイマイチなのが原因らしい。

 

一方、中学高校では荒れていて出席不足、大検をとって聞いたことのない大学をやっとの成績で卒業した知人は、その卓越したコミュ力で誰もが知る不動産会社にその大学で初めて内定をもらったという。

 

変な話だ。

ずっと小さい頃から勉強でばかり競わせておいて、就活になると成績なんかまったく関係なくなる。

最後の最後で「コミュ力が大事だ」と梯子をガラリを変えられる

それを最後まで教えてくれない。

 

おまけにコミュ力だけは抜群のウチの子たちはそれを全く使うことなく、一番苦手な勉強で就職しようとしているのだから…。