三男はなんだか一橋大学はあまり興味がなかった上に、浪人しても入りたいかというモチベーションがゼロのため、駿台では東大クラスに入り、楽しいお友達がたくさんできたようで(これが肝心!)それはそれは楽しそうに通っていた。

模擬試験でもなかなか成績もよく、東大には合格しそうな勢いだった。

 

そんな中、ちょっと息抜きに次男のアメフトの試合を見に連れて行ったら三男の眼の色が変わった。

元々運動神経が良く、サッカーでも特にフォワードやトップ下でトリッキーなフェイントの得意な彼は、自分がアメフトのワイドレシーバーに向いているとひらめいたらしい。

サッカーとは異なり、長時間走り続けなくてはならないという彼の大苦手な持久力も必要とせず、チアや応援団が盛り上げてくれる会場内の雰囲気も派手好きな彼には「これが天命」と思ったらしい。

 

何日か後に「早慶のどちらかに行って、アメフトをやりたい」と言い出した。

東大はあまり強くなくそのころの早慶はトップのリーグの中でも優勝を争えるほど強かったため、そこでやりたいと思うのも必然だった。