さて、中学やら高校に入っても夏休みは宿題があって、それも私立だから結構なレベルになっているが、それぞれ友達といい具合に分担したり協力したりしながらこなしてくれるようになった。

 

そのなかで長男の自由研究は毎年いき込んでやるようになっていった。

いきこんでくれる割には、夏休み最終日になってやっと動き出すという習性はなかなか変わらないのではあるが…。

 

中2の時には「雲を作る」と言って、8月31日に(!)東急ハンズに行ってアクリルの大きな箱を買ってきた。

アクリルの中にドライアイスを入れると上のほうに雲ができるという論理らしいが、物理がとんとわからない私にもそんなにうまくはいかなそうな、うさん臭い気がする。

 

そのうち長男がネットで注文したドライアイス、発泡スチロール4箱、4200円が8月31日に(!)家に届いた。

届いたものの、本人はどこかに遊びに行ってしまっている。

 

イライラして待っていてもなかなか長男は帰らず、いくら発泡スチロールの保温箱に入っているとはいえ、真夏のさ中だ。

冷凍庫は弁当用の冷凍食品や安売りの時の肉で満杯だし、とにかくイライラして待っているしかない。

夕方やっと帰ってきたが、もうその時には八分方溶けてしまっていた。

ドライアイス、溶けると気体になってしまう。

4200円が文字通り消えていったのを目の当たりに見た8月31日だった。