上海へ行ってきました。(1) | 北浜で暮らす主婦のブログ

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 第2回かにかに大作戦を遂行すべく上海に行ってきた。


 去年、「蟹が食いたい!!!」とゆー共通点のみで集まった11人(予定では13人だったがなぜ11人になったかは後述)での上海旅行の第2弾。去年来たのに今年は都合が合わなかった方などもおられ、結局今年も11人の旅に・・・。
 とにかく「食い意地フルスロットル」の11人の内訳は以下の通り(本名の50音順)。
 
 ハバネロちゃん:去年上海に行った2ヶ月後にリズボク を始め、今年は皆様に会うなり「やせた」といわれ、ご機嫌のスタート。
 マダムよう:私と同じマンションのマダム。映画、芸術、歴史などなんでもござれの広角バッター。
 N子さん:マダムYの従姉妹。このメンバーの中では、ハバネロちゃんとともに常識人の役割を担う。
 ジェニさん:ここのブログでも頻出の「ロイヤルホース」で知り合った女性。きれい、おしゃれ、飛んでるの三拍子
 ジャズメン氏:前述「ロイヤルホース」オーナー。とにかく「嗅覚の利く人」。今回もずいぶん助けられました。
 住めば都島氏:この人もすごい嗅覚の人。コンサルタントという仕事柄か、いろんな事を知ってます。
 RAKUENくん:説明略。今回はこちらでのお仕事もあり、これを機に「国際弁護士」に格上げ???
 ANNA:今回のツアーコンダクター&えせ通訳。
 Kみさん:ファッション関係のお店に関するアンテナのすごい女性。ジャズメン氏が唯一(?)頭の上がらない方。
 Yさん:北新地の老舗の八百屋「山辻」のオーナー氏。この日もお仕事をなさってからの参加。すごい人なのにだじゃれ好き。
 K子さん:Y夫人。前回の上海旅行は負傷欠場(Yさんも)だっただけに万全を期しての参加。
 
 と、まあ元はといえばご近所さんあり、飲み仲間ありのメンバーですが意外なところに接点があったりして和気あいあいの旅行とあいなった。


 まずは10月13日。朝7時35分に集合。この時点ですでに美味への期待にはち切れそう☆。Yさんに運転していただいてK子さん、マダムようとともに5人で車に乗って遠足気分。なんと近所の中華料理店のシェフがY夫妻に「上海行くならここへ行って」と雑誌を託されており、それを見ながらみんなで食事のスケジュールを考えつつ関空へ。関空へつき、チェックインをすませると、Yさんが「これ、みんなで食べようと思って・・・」と北新地えんどうの寿司を出してくださる。最初からごーせー!!!ビールをとってみんなでいただく。まだ8時半ですが何か?とゆー感じで、この旅の成り行きを予想させるスタートだった(そしてその予想以上の「かにかに大作戦」になっていくのだが・・・)。初対面同士もいるので簡単に自己紹介しながら寿司とビール。またこの寿司がうまいんだ・・・。朝9時前からビールあおって気勢を上げる中年集団・・・周りからはどう見えていたのか???


 一渡りビールも回ったところでJAL便に乗り込み上海へ。浦東空港への到着は11時55分。去年入管で手間取り1時間ぐらいかかったので今年こそは!!と誓うも、またもやられる。ここでもジャズメン氏らはうまく障害を回避してとっくに入管手続きを済ませ、旅行社側のガイド氏と合流していた。くそ。で貸し切りのバス(結果的にですが)で、JCマンダリンへ。実はホテルは本当はオークラに泊まりたかったのだが旅行社に連絡した時点でオークラはすでに満室。それで選んだホテルだったのでホテルを見るまでちょっと緊張した。しかし、ロシアとの蜜月時代に建てたという「友誼会館」とゆー建物の横のホテルで向かいはリッツカールトンと立地もよく、第一印象は合格。チェックインをすませたところで現地でガイドを御願いしていたYちゃん(20歳女性)、Sくん(20代男性)のお二人と合流。このメンツ、めちゃわがままなのに中国語できるのが私一人なので助っ人を頼んだのだ。YちゃんとSくんは上海同済大学の学生で、留学2年目とのこと。私の場合、中国語で3日間通すと頭が疲れてきて3日目には日本人に中国語で話しかけてしまったりめちゃめちゃになってしまうのでここは自分より上手な方を・・・ということで知り合いのつてで御願いしたのだ。


 で、小腹も空いたしと言うことですぐお隣の「台南担仔麺」へ。この店、チープな店名に関わらず、すごい。内装はきんきらきんで、食器も超豪華。今回の旅行も私の好みで店を選ばせていただいたのだが、「台南担仔麺」は台北にも店があり、そちらには行ったことがあったので、この店をチョイス。軽くいただくつもりだったが、美味だったこともありけっこうゆっくりいただいて4時頃出発。


 実は昼食後は国際芸術街といわれる泰康路へ行くつもりだったのだが、時間の関係で私たちグループは直接雑技を見に・・・。今更雑技?とも思ったのだけどRAKUENくんが「洗練されたヤツじゃない、べたな雑技が見てみたい」というので白玉蘭劇場へ足を運んだ。その間にジャズメン氏ら4人は衡山路へ。


 1時間半の雑技を見終えた私たちはツアーのバスで南京東路へ向かった。ツアーといっても私たち11人しかいないのでわがまま言い放題。で、南京東路と西蔵中路の交差点のあたりでおろしてもらい、南京東路をぶらぶら歩いて8時に予約しておいた「成隆行蟹王府」へむかう。とにかく「買い食いはしない」と全員が自らを戒めつつ、食料品店や、薬局を冷やかして歩いた。実は、「買い食いはしない」といいつつ、私には胸に期するものがあった。それは「狗不理」のパオズ(包子=肉まん)を食べる、ということだ。この店は天津にある有名店で、5年ほど前に15年ぶりに上海に来たとき南京東路に小さな店があるのを見つけたのだ。たった1元(当時12円ぐらい)のパオズだったが、さすがに名店の品だけあって絶品であった。実は中国の至る所で「狗不理包子」を掲げた店はある。しかし、本当の支店はほとんどなく、多くは勝手に狗不理にあやかって名前を使っているのである。ところがこの店はちゃんと店の看板に○Rをつけており、安心していただくことができた。そのことを連れに話ながら歩いていると、脇にある店に中から「狗不理はなくなったよ」との声。私たちの会話を耳にしてた人が声をかけてきたのだ。ううむ。ショック・・・。


 そんなこんなで1時間半で一駅分という、腹ごなしには最適の距離を歩き、たどり着いたのが河南中路と九江路の交差点あたりにある「成隆行蟹王府」。最近、雑誌やテレビでもおなじみのこのお店。中は清代風(?)で、けっこう豪華。時間によっては中国伝統音楽の生演奏もあるという。そこの2階の個室に通され、別行動組を待つ。この日の目的は「フカヒレと蟹の卵のスープ」。昨年上海に来たのは11月ですでに雌の旬は終わっており、蟹の卵をたべることはできなかった。それで今年はそれを考えて10月に行くことにしたのだ。そして、(季節的な理由もあるとは思うが)去年も行き、今年も行く新光酒家では「フカヒレと蟹の卵のスープ」というメニューはなかった。それで、「フカヒレ食べたい」欲を満たすためにこの店を選んだのである。


そうこうするうちに別動隊が到着し、注文を始めるが、ここでも「いや多すぎる」「これは絶対食べたい」などといいつつ(実はこう言う事を言い合っているのも楽しいのよね)なんとか注文。


 最初は、この度の目的「酔蟹」。
 蟹を生のまま紹興酒につけたもので、この時期の上海に来なければ食せない(一説によると衛生法の関係で日本の店では提供できないとか・・・)。うまい。みんな無言になりひたすらすする。昨年新光酒家で食したものよりもややあっさりしてるがそれでも充分に濃厚で、あっさりしている分、新鮮というか、躍動感が感じられうまい。本当にこれを食すためだけに上海に行ったと言っても過言ではなく、またその価値は充分にあると思った。酒好きには応えられない一品で、私なんざもう半泣きになりつつ(なんで?)蟹をすすった。


 そして、次にお待ちかねの「フカヒレと蟹の卵のスープ」………う、うまい。言葉にできない、とはこのことだろう。濃厚で甘みがあり、そして何と言ってもフカヒレの品質が良い。フカヒレの繊維一本一本が太くてしっかりしており、レンゲに乗り切れないほどの大きな固まりになっている。実は私、この料理を食べるまでは「蟹とフカヒレを混ぜるなんて邪道。人気のあるもの同士くっつけただけの安直な料理」と思っていたのだ。料理の神様、ごめんなさい。この組み合わせは運命です。最初は「多すぎて食べられない」と言っていた人もいたのだが、みんなこの料理が減っていくのを見て「食べ終わるのが寂しい」とまで言い出す始末。余計な味付けのない、それでいて超濃厚なこの一品。是非とも味わっていただきたい。


 この店は他の料理も全て美味く、書きたいことがいっぱいある。このあとにも書くが私は14日に行く予定の新光酒家が自分の「飽食人生」を決定づけたと思っているほど好きなのだが、その私でさえ「成隆行恐るべし」と思ったほどだ。あとで聞いたが同行者の何人かはこの時点では「もしかしたらこの店の方が上かも・・・」と思ったそうだ。店に優劣をつけることはできないが、来年秋以降の上海旅行ではどちらに行くべきか、という新しい悩みが加わったことだけは確かである。(1日目前半終わり)