こんばんわ。サッカー東京朝鮮学区選抜(ジュニアユース)のフィジカルコーチをしてる李です。
ジュニアユースとは、12歳~15歳の年代の子たちを指します。この時期の子たちは、発育発達の段階からしてポスト・ゴールデンエイジと呼ばれる世代。
ポストゴールデンエイジの特徴は…
筋肉や骨格が急速に伸び、体のバランスが今までとは異なってきます。そのために感覚が狂い、習得した技術が一時的にできなくなったり、上達に時間がかかったりします。このことを「クラムジー(Clumsy)」と呼びます。
「クラムジー」とは、手や脚の長さが急激に伸び始め筋骨格系の筋持久力や柔軟性,筋力といった機能が成長に追いつかずアンバラスになり様々な障害や運動機能障害を生み出すやっかいもの。
成長期、思春期でメンタル面やフィジカル面でもすごいデリケートな時期であり、「個」に目を向けた指導が必要な時期と言われてます。
しかしながら、現場で「個に向けた指導」がどれぐらい行われてるでしょうか?フィジカルコーチやトレーナーといった専門家がチームに所属し定期的にフィジカルトレーニングやコンディショニングを行って一人一人のフィジカルコンディションをチェックしてるチームは少なく「需要があるのに供給が少ない」状態ではないでしょうか?
まあ、現代っ子はやることも多く練習する時間も限られてるので練習時間はボールを使った技術トレーニングを重視するチームが多いのが現状というのは避けて通れないかもしれません。日本のユーススポーツは、「部活」が基盤にあるため経済的な問題もあります。そうなれば、フィジカルなんて・・・
僕の個人的な考えとしては、「自分の身体を上手くコントロールしてからこそ身体とは別もののボールを扱える」という信念があります。そこを指導者はどれぐらい付いて、技術×フィジカルで成長期の子供たちに伝えることが出来るか?
特に学生数に限りがあり、全国から寄せ集め出来ないチームにしてみれば限りある学生数の中で能力をいかに引き出すかが大事です。(単純に勝利を目指すのであればの話ですけど。)その能力的なもの・・・ボールスキルよりもフィジカルスキルが先じゃないかと思うんですよ。フィジカルスキルが先でこそのボールスキルであって。。
バスケットボールという競技には、ファンデメンタルという競技特異的な動きに的を絞った選手たちのフィジカルスキルを上げる練習があります。サッカーにも、ブラジル体操というリズムやステップを股関節の柔軟性に的を絞ったトレーニングがありますが競技特異性を考えれば・・・サッカーという競技に結びついてないような気がします。ブラジル人選手特有のドリブルやフェイントをする選手だったら、すごくためになると思いますがそんな選手、今どきメッシやロナウドぐらいで。
まだまだ、サッカーは子供たちのフィジカルスキルを上げる猶予がりますね。サッカーのフィジカルトレーニングはこれからのような気がして仕方ありません。
L.Y.C