午前の診療が終わった後
先週心筋梗塞でご入院された知人のお父様の
お見舞いにいってきました。
なんでも、朝から 胸の辺りが
「 ちょっと、ちくっ 」 って感じがして
「 ご飯が飲み込みにくくなった 」 気がしたそうで。
病院へいこうかどうしようかな、と、うずうずしていたら
夜遅くに 狭心発作、救急車で病院へとなったそうで。
そうなんですよ、心筋梗塞はよくテレビであるような
「 うっ・・・・・」 って顔面蒼白、脂汗、胸を押さえて
ばたって倒れて~、というのもありますが
たいてい ウチの外来でも
「 なんか肩が詰まって・・・・ 」とか
「 モノが飲み込みにくくて 胃の辺りに不快感がある 」
「 みぞおちの辺りがムカムカする 」
「 圧迫感がある 」
この段階では 「 痛い 」と感じる人より
「 気持ちが悪い・苦しい・重い感じがする 」という表現を
される方が 多い気がします。
心臓自体に疾患があっても、
ぜんぜん別の部位に症状がでることもあり
(首や肩、主に左肩。これらを放散痛といいます)
みなさん、もし患者様から こういう症状があって
来院される方がいれば ちょっと 気をつけてみてくださいね。
友人のお父様は 即 CCUへ収容、
合併症の治療・予防行うための以下の処置が始まりました。
血栓で詰まっている冠動脈を再開通 (冠動脈再疎通療法)
させるためにバルーンにより血管を広げる治療、
いわゆる PTCA(PCI) が行われました。
PTCAとは Percutaneous ・・・・ 経皮的
Transluminal ・・・・ 処置を血管内で行う
Coronary ・・・・ 冠動脈
Angioplasty ・・・・ 血管形成術
その後 ステントを2箇所に埋め込み 予後は良好とのこと。
お部屋に伺ったときも 血色もよく リハも始められるほどの
回復力とか。
お父様いわく
「 心臓発作より リハビリのほうが痛い!
カテーテル入れた太ももが痛い! 」
などど、 お元気コメント・・・(´∀`*)
今回の入院費の予想は、と聞かれ
ここの病院なら施設基準を考えても
一連の検査と処置でステント2箇所入れたら
3割で 60万くらいはしますね~
あとは、室料差額とかあれやこれで・・・
なんて、あれこれ お話をしていると
入院クラークの方がやってきました。
コンコン、というノックの音と
入室第1歩がほぼ同時・・・・(;・∀・)コレコレ、ノックノイミナイヤン
療養計画書へのサインと
入院同意書などの記入を促します。
クラーク
「 こちらの用紙に記入して すぐ2F入院受付までお持ちください 」
お父様
「 家族が夕方に来ないと印鑑もないし、同意書がかけないんですが・・・ 」
クラーク
「 選定療養費についてご同意いただかないと
ご希望の個室へは移動できません。
他にもご希望の方がおられますので 書類が出た順番になります。
すぐに提出していただかないと
お部屋をかわっていただくかもしれません。 」
かしこいみなさん、 もうyong-yuanの心情はお分かりですね?
入院中の患者様を 脅かしてどうするんでしょう。
仕事に忠実になるあまり その先がみえてません。
医療に携わる仕事ですが
私たちは
医療事務(クラーク)が患者様にえらそうに
さも同じように、「医療」を提供していると
勘違いする立場ではありません。
大きい病院ほど、長い勤務になるほど
自分を何様かと勘違いしてしまう、これ怖いことです。
同僚や部下なら ( ゚Д゚)ちょっと こっちおいで! です。
知人のお父様ですし
ぐぐっと、口をだすのをこらえて じ~っと様子を伺う私。
すると その クラーク ため息ひとつついて
「 (は~)そうですか。とりあえずご説明はしましたのでぇ
ここに用紙おいておきますし。 」
窓が開いて風が吹いてるのに
朝の食パンがおいたままなのに
その上に はらり、と2枚 書類をおいた。
・・・・・・Pom さま・・・・お察しくださいませ・・・・。その後の私を。
yong-yuan
「 (´Д`;)<すいません、 お聞きしてもいいですか? 」
ク
「 はい 」
「 通常書類は今くらいの時点でお持ちいただくんですか? 」
「 そうですね・・。だいたいそうだとおもいますけど。
あ、ほか(医療機関)はしらないですけど 」
「 重ね重ねお聞きして申し訳ありません、選定療養費同意については
本人あるいは家族と主治医または病棟看護師(婦長)をまじえて
一連の説明・かつ同意あっての 個室希望入室なり指示ではないのでしょうか?
緊急入院、即PTCAでムンテラそこそこに 入院したとしても
同意書・申込書を入院して5日目でもってくるとは考えにくいのですが・・・。
すでに 食事・栄養指導の書類はいただいているみたいだし・・・ 」
「 ・・・・・ それはわかりませんけど
とりあえずまだ出してもらってない書類がこれですので 」
「 (;・∀・)わかりました。大変ぶしつけに失礼いたしました。
では、入院担当の方に直接伺いますので結構です。
書類はなるべく早くおだししますので、ご苦労様でした 」
「 私がその、担当なんですけど 」
もうええわい!
自分の身内でないだけ 腹が立ってきた。
にこやかに 彼女を送り出したあと
とりあえず どうしようかお父様と相談。
「 ボク、このお部屋でないといけないんかなあ・・ 」
「 そ、そんなわけないですよ、大丈夫ですよ。
下に行って私が説明を聞いてきますね。 」
がしかし、 身内でもないのに口を挟むのは
さっきのが限界だな。
でも知人に入知恵をしてまで 質問させるのは
のちのち お世話になりにくい心情も、
よく、わかる。
ありゃこりゃロビーで考えていると
わお!゚・*:.。..。.:*・゜ヽ( ´∀`)人(´∀` )ノ・゜゚・*:.。..。.:*
元同僚の技師さんの奥様が~。
彼女ここのナースだったんだ!
さっそく 捕まえて 聞いてみた。
なんと、彼女その病棟の主任だった。
話は、はやい( ̄ー ̄)ニヤリ・・・・・・。
結論から言うと
もちろん彼女(クラーク)の言っていたことは
ありえないことだし、あってはいけないことだし
当然、間違っていたことが判明。
おまけつきなのが
彼女、同意書外を配るの忘れてたんだって。
それが結局ミスを隠す形として
捉えられても仕方ない結果となったのでした。
そこまで私も思いたくないけど
ただ、その子のミスがどうとうかそういう問題ではなくて
「 口の利き方 気をつけなさいね、いつでもどんなときでも 」
ってことなんだっていうのは
わかってもらいたいなあ・・・・・。