旅を続けると言うことは毎日が新たな場所であって、全てが初めての経験であって毎日が本当に刺激的だ。だけどその中でも特別な日がいくつかあったりする。
それはクリスマスだったり、年末年始だったり、そして誕生日だったり。
クリスマスはケープタウンだった。共にアフリカを南下したアホどもと過ごす最高のクリスマスだった。
年明けはブエノスアイレスだった。多くの日本人と過ごす最も日本に近い正月を迎えることができた。
そしてチリのコヤイケで33歳の誕生日を迎えることになった。そんな事狙ってここを選んだわけじゃないし、むしろつい最近までこの町すら知らなかった。
多くの人に祝ってもらう誕生日もそりゃ嬉しいけど、ここのばぁちゃんとその家族と過ごす誕生日はすごく幸せだった。
アウストラル街道の旅は最高だった。町行く人はみんな優しいし、宿はどこも家庭的だった。そして何より、手付かずの大自然とその広大さには驚かされた。
ここの地域の存在を知ったのもつい最近だった。ひと気のない所に行きたくて、大自然を見てみたくて、時間がない中進路を変更したがやはりここは正解だったと思う。
誰かからこの場所の事を聞いて、導かれて、そしてパタゴニアの大自然はそれを簡単に受け入れてくれた。
旅はいつどこに行くかがわからないのが醍醐味であって、ソレを改めて再認識できた。
きっとこれが誕生日プレゼントだったんだろう。
これからフェリーでチロエ島に向かいプエルトモンにてアウストラル街道の旅は終了。
・・・
まじかよー。フェリーねーよー。
仕方なくバスでチャイテンに向かうことに。
バスもねーよー。
時間の関係で次の便を待つことはできない。
というわけでこれにてアウストラル街道の旅しゅーりょーです。
いとしのばあちゃん。またいつか会いに行くよ。