※動画はお借りしています






朝6時


まだ夜の影が少し残る街を抜け出し


僕はランに身を委ねました





冷たい空気が喉を通るたび


胸の奥がくすぐられるようで


まるでベッドの中で


誰かの指先に触れられるみたいな


そんな始まり方でした





1km 2kmと刻むごとに呼吸が荒くなり


脚が自然とリズムを刻みます





吐息は白く空に溶けていき


まるで抑えきれない声が


夜の闇に飲み込まれていくように感じます





4kmを越える頃


僕は完全に走りに溶け込んでいました




 

汗が首筋を伝って背中を滑り落ち


その感触は相手に舐められているようで


ゾクリと身震いするほど敏感になります





6kmに差しかかると


身体の奥で火が灯るように熱が走り


脚は勝手に前へと突き進み続ける





やがて快感と苦しさは入り混じり


理性と本能の境界が曖昧になっていき





走ることと溺れることが


同じ意味を持つ瞬間に変わっていったんです





そして最後の2km


スピードを上げるたびに視界が揺れ


全身が痺れる





波に飲み込まれるように


抗えないまま快楽の頂点へと連れていかれる





ラストスパートはまさに絶頂


僕を完全に解き放ったんです






立ち止まった僕は


汗と吐息にまみれながら


夜と朝


走りと欲望


そのすべての余韻に包まれていました





走ることはただの運動じゃなく


もっと深くて淫らな


快楽の形なんだと





思った瞬間でした…








※画像はイメージです