アメーバブックスから「女の仕掛け 」という本が出版されている。


内容を読んだわけでは無いが、アマゾンでの紹介にも『「結婚するための、賢女のワル知恵」が満載!!男性も読まないと、ダマされますよ! 』とある。


良い男と恋愛し、良い結婚をすることが目的になっているような本である。


会社でいうと、良い会社に入ることが目的になっているようなものである。

起業で言うと、起業するためのノウハウ本ということになる。

就職も起業も入ってからの方が大変であり、重要である。


結婚も同じで、結婚してからの方が大変であり、重要ではないかと思われる

新婚生活を満喫している間は、想像に近い状態が続くかもしれないが、やがて子供が出来て、養育・教育し、そのためのお金を稼ぎ、子供を立派に育てたいと思うが、かつて自分がそうだったように、親の思い通りにはいかないものである。親である自分自身の成長も必要だし、子供の心の成長には、時間がかかるのである。

また一方で子供が出来ないということも寂しいものである。


話を戻して、結婚が目的になると、おおよそ理想と違う結婚生活に、大きなギャップを感じる人もいるように思う。

結婚とは現実である。

結婚は人生の通過点であり、その生活を通じて、喜びや悲しみを共に味わう運命共同体的な家族を構成していくための一つの節目である。そして、共に成長していく配偶者と一緒に子供を教育し、その中で自分を成長させてくれる。


私は、結婚をすることが目的になると、失敗する可能性が高いのではないかと持論を持っている。

結婚は人生において、すこく大きな決断だから、相手を選ぶことに、確かに慎重になることも必要だが、それよりも重要なのは、どんなことがあっても、相手が許すならば、この人と一生やっていこうとする決意の方がもっと重要なのではないかと思う。(一生懸命に努力した結果、どうしても乗り越えられない=前向きに生きられないのであれば、新たな人生を歩もうとする決断としての離婚は否定していません)


なぜなら、たかだか数十年生きただけで、配偶者となる相手のすべてを見抜くことなど出来ませんし、人には必ず良いところと悪い所があるので、どんな人を選んだとしても、そこに何かの縁があり、そこに何かの学びがあるのではないかと思うからである。(君が良い妻を持てば幸福になるだろうし、悪い妻を持てば哲学者になれる。byソクラテス)


また、少し見方を変えますが、2600年強の歴史がある日本で、女性が男性を結婚相手として選べる時代は、つい最近からである。


戦国時代はほとんどが政略結婚であったし、明治生まれの私の祖母の時代でも、結婚相手というのは、自分で選べない時代だった。そこに女性が男性を選んでいるという日本の歴史上学びの少ない試みが数十年間なされている。自由に対しての自己責任の原則がここにある。


自分で選べる時代の方が、離婚が多いことは、何かを物語っている。

昨今の女性の社会進出や仕事観や結婚観も、現代社会が作ったものだが、未来に向けて、みんなが幸せに暮らしていくためには、表面的なものではなく、本当に大切なものを見つめる目を養っていきたいものである。


日本 の新元号「平成 」を考案した陽明学 者・東洋思想 家である安岡正篤先生の教え【女人五徳】も謙虚に学んでおきたいものである。女の人の5つの徳についてである。

安岡正篤一日一言―心を養い、生を養う 」より


女人に五徳というものがある。

第一は「平素人と争競せず
武家社会で婦人に社交を戒めたことには、深い意味がある。
とかく無教養な婦人ほど社交に出ると、他人と比較争競したがるからだ。
人と争い競わぬというのは、男女を問わず大切な徳である。

第二に「苦難中怨言(えんげん)無し
苦しみ悩みの中にあって、怨み言を言わない。
或る人が会社に辞表を出して帰って来た。
妻に一言、「辞表を出したよ」と言うと、彼女は言下(げんか)に「それじゃまたお好きな魚釣りができますね」と言ったという。
これは嬉しい。
かくあるのが本当の女性だ。

第三は「飲食を節す
これは美徳だ。
牛飲馬食の女性ではいささか興が冷める。

第四が「事を聞いて驚喜せず
激情を露にせずに、しっとり落着いているのがよい。

第五は「よく尊敬す
何事によらず、尊敬することを知るというのは貴い徳だ。
人間はこれあるによって進歩する。


確かに、私の目から見て、この5つの徳がある女性は、良い女の定義にあてはまる。

すべてにおいて、男性が身につけるべき「徳」にも通じる部分があると思われる。

特に、第二第四がある女性はすばらしいと思う。一番難しいのではないでしょうか?


安岡正篤一日一言―心を養い、生を養う
安岡 正篤 安岡 正泰
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5 まさに座右の書
4 難しいがチャレンジして読んでみるべき本
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女の仕掛け
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