水彩紙ではなく画用紙にあたるシリウス水彩紙。
消しゴムの荒い修正に耐えうる強靭な表面強度と、両面エンボス加工により裏表どちらも使用可能というコストパフォーマンスが非常に高い画用紙です。
画用紙(・・?
水彩紙(・・?
「シリウス水彩紙」という名前なのに画用紙という混乱が生じてしまう品名なので、
まずは、水彩紙と画用紙の大きな特徴を見ていきましょう。
水彩紙の特徴
- 水彩紙は、水彩画用に設計された専用の紙。
- 紙の表面が強く、絵の具の発色が良い。
- 水を多く吸収できるように厚みがある。
画用紙の特徴
- 画用紙は、一般的な絵画やイラストに使われる紙。
- 水彩画用の紙よりも薄く、表面は滑らかでなめらか。
- 絵の具の発色は低いが、汎用性が高い。
つまりは、透明水彩の鮮やかさや製品固有の特徴を活かすのは難しいが、水を加減しながら水彩絵具で描くことは可能なのが画用紙ということになります。
実際に使ってみよう
まずは鉛筆の下描きから。
図案は後程比較したいので、アルビレオ水彩紙レビューの際に使ったハウスの絵を使います。
凹凸はあるものの、芯先の滑りはなめらかでするすると描けます。
おおまかに描くつもりでしたが、快適でつい細かい部分も描いてしまいます😓
絵具はホルベイン透明水彩を使います。
*実際はもっと赤みのあるアイボリーの紙色なのですが、常の撮影の不具合で画面が暗くなっておりますm(__)m
水弾きが強めなので、初手は絵具のノリがあまり良くないように感じてしまうかもしれません。
紙自体が強めなので、最初に軽く水で紙面をリフティングすると絵具のノリが良くなります。
期待はしていなかったのですが、にじみが非常に美しいです。
屋根から外壁に落ちる影の絶妙なグラデーションが素晴らしいと思いました。
ただ、乾かしながら塗ったものの、重ね塗りは少し苦手かもしれません。濃くしたい部分には水を少な目でガツンと色を差したほうがいいと思います(屋根の部分など)。
アルビレオ水彩紙と比較してみた
重ね描きは断然アルビレオ水彩紙には敵いませんね。
シリウス水彩紙は色が取れやすいので淡彩風に描くと美しく仕上げられると思います。
ただ、ふわっとしたにじみが何とも言えない幻想感を醸し出し、独特で美しい表現になります。
アルビレオ水彩紙もにじみの縁が柔らかく素敵なのですが、シリウス水彩紙のにじみは「モチーフに溶けていくような自然なにじみ」ですね。
余談ですが、シリウス水彩紙には3つの厚みの種類があります。
- 厚口(168g)
- 特厚口(220g)
- 超厚口(247g)
比較しましたアルビレオ水彩紙の記事はこちらです。ご覧いただけたら嬉しいです😊
それでは今回もご覧下さりありがとうございましたm(__)m