年末恒例の地獄に参加された皆様
お疲れ様でした
そして
明けましておめでとうございます
今年もよろしくお願いします
44年目のリック・ドム
ドムのキットは往年のガンプラブームの時に作って以来
仕事でもプライベートでも作る機会がありませんでした
ドムを作るにあたり
ドムとリックドムは明確に別の存在であると考え
今回はリックドムという珍妙な機体に的を絞って製作することとしました
リックドムがなぜ珍妙かと言うと、陸戦用に開発設計された機体のエンジンを換装して宇宙用にしようという
発想自体が通常有り得ないことだからです
言うなれば戦車を宇宙艇に改造するようなものです
気密性のある水中用MSをベースに使う方がよほど合理性があります
それなのに何故ドムをベースにしたのか
そこに至った経緯やリックドムとは如何なる物かを考察してみました
※あくまで私見であり、公式設定や他者の模型を否定するものではありません
さて、まずはMS-09ドムである
陸上での運動性を追求した結果、機体全身をホバーで浮かせジェットで推進するという
最早、2足歩行を否定したと言っても過言ではないコンセプト
重力下でMSという巨大兵器を浮かせるとなると高出力なエンジンが必須である
それと同時に機体を可能な限り軽く作りたいと考えるのが自然であろう
つまり、ドムは軽かった!
そして高出力を出し続ける為には膨大な燃料を必要とするのは自明の理
あの重厚なフォルムになったのは機体各所に燃料タンクを設置したためである
ジオン軍屈指の重MSの正体は重装甲などではなく皮下脂肪を蓄えた肥満体だったのである
さて、開戦以前よりMS-06を宇宙で運用していたジオン軍であるが、ここでネックとなっていたのが機体の稼働時間であった
無酸素の宇宙空間で稼働させるためには推進剤と呼ばれる燃料の他に液体酸素を混ぜたものが不可欠であり
空気抵抗が無いとは言え制動や姿勢制御の度に推進剤を消費するのでMSの燃費は軍事作戦そのものに影響するほど重要なファクターであった
06R型のように後付けでタンクを増設する案もあったが、時間と共に重量の変化する燃料タンクは機体バランスに及ぼす影響が大きく、どこにでも付けられるものではないのである
ここで目を付けられたのがドムである
あの大食らいのデブならタンクをそのまま活かせるではないか!と
機体バランスがより顕著に表れる宇宙空間においては、より機体の中心に近い位置にタンクを内蔵したドムが打って付けだったのである
背部と脚部のジェットはロケットエンジンに換装され
脚部に至っては母艦への着艦以外の機能は不要とされほぼエンジン剥き出しの状態とされた
足周りはドムの装甲を流用したデブリバンパーにドムの名残が見られる程度となった
兵装は宇宙空間において炸薬を使うマシンガンやバズーカ砲は論外であり当然、主兵装は反動の無いビーム兵器となる
エネルギーチャージの繋ぎとして
宇宙用にロケット弾発射時に砲身後部よりガスを噴射して反動を相殺するバズーカ型のものが用意された
しかして誕生したリックドムであったがその操縦性は芳しくなくまた薄皮一枚下は燃料タンクという低い耐弾性は一撃即大破となった
やはり、リックドムは弱かった
06R型から乗り継いだエースパイロット達も確たる戦果を挙げることなく
早々にMS-14ゲルググに乗り換えていったことからもそのことは伺えるであろう
新年早々、駄文、長文失礼しました