
麺王 「どうりゃぁ~!」

ユリア 「さっきから両手に内輪持って、何を一生懸命扇いでんのよ?」

麺王 「見て解らぬか?」
「地球の自転を加速させておるのだ!」
ユリア 「解るか! そんなもん!」
「何をトチ狂って、そんなことしてんのよ?」
麺王 「フッ、愚かな凡人にも解るよう説明してやろう」
「よいか!、物体の速度が速くなると時間の経過が遅くなるのは
知っておるな」
知っておるな」
ユリア 「あたしゃ、愚かな凡人なんで、そんなこと存じませんね」
麺王 「そうなの!」
「つまり、地球の自転速度が速くなると、
地球上の時間がゆっくり進むということだ」
地球上の時間がゆっくり進むということだ」
ユリア 「ふ~ん、それで、どうなるの?」
麺王 「地球上の生物を取り巻く時間が体細胞レベルで
ゆっくりになるということだ」
ゆっくりになるということだ」
ユリア 「?」
麺王 「つまり、寿命が延びる!」
「成長は遅れるが、老化も遅くなる」
ユリア 「ほう! 私の美貌も長持ちするってことね」
麺王 「まあ、それはそれなりに・・・」
「それだけではないぞ」
「難病やガンの研究時間も増えれば、助かる命も増えるってことだ」
ユリア 「お、なんか珍しく立派なこと言ってるな」
「その研究は他人任せだけど」
「それにしても、なんで急にそんなこと思いついたの?」

麺王 「うむ、実はこの前、テレビで拉致被害者の横田さんを観てな」
「時間が欲しいと切実に思ったのだ」

ユリア 「確かにねぇ・・・」
「て言うか、ちょっと泳いで行って、北のデブとナシ付けて来いよ!」

麺王 「無茶言うなよ、せめて船ぐらい載せてくれ」
ユリア 「でも、あんた、美女軍団に接待されたら軽く寝返る恐れがあるわね」
麺王 「うむ、間違いないな」
「将軍様の右腕と呼ばれる自信あるぞ」
ユリア 「断言すんな!」
「国際問題になると面倒だから大人しく扇いでなさい」
麺王 「とりあえず、飯食ってエネルギー補給だ」

ユリア 「おまえ、これ食い過ぎだろ!」

麺王 「何を言う! 横田さんの為にもガッツリ食わねばならぬのだ!」

ユリア 「貴様・・・、最初から拉致問題を私的利用するつもりだっただろ!」

麺王 「・・・・・」