週刊俳句もあっという間に第10号なのですね。きわめて短い句評を載せてもらっています。よろしくどうぞ。
 

雨香さんとまたまた巻いています。

   短夜の手に書きつける名前かな  雨香
     避暑地から乗る窓際の席   四童
   鐘楼に野分のひとつからまりて   香
     威銃にも慣れる雀ら      童
   腕長き人影とほる月明かり     香
     テレビの中に収まらぬ芸    童


                     起首 2007年06月28日


 

 雨香さんとまた巻きました。

   夏蝶の影揺れてゐるグラスかな   雨香
     竹の楊枝で切る葛桜      四童
   白露に金気の強き風の来て      香
     電池を換へる震災記念日     童
   靴下の片方探す月明かり       香
     空から来るサンタクロース    童
ウ  ペコちやんのまだ揺れてゐる春の暮  童
     蟻穴を出て有り余る飴      香
   舐めたくて磯巾着に指入れる     童
     あらゆるもので掘られる砂場   香
   蛇口からホースの抜けて日の盛り   童
     咲き始めれば止まらぬダリア   香
   石鹸の冬満月に削られて       香
     臨獣拳の厳しき掟        童
   食ふものをいちいち量る台秤     香
     扇風機ある旅の湯上り      童
   花の塵流るる先の魚の口       香
     時に感じて鳴く亀は牡      童
ナオ 行く春の背のホックに手こずりて   童
     蒸気機関を発明したる      香
   波平の怒れる髪は天を衝き      童
     焼き捨てられる舟の一艘     香
   にはかなる風に狼煙の読めなくて   童
     顔の形に白玉の浮く       香
   運河より低き町飛ぶ天道虫      香
     漫画のやうな空地の土管     童
   酔芙蓉残し家族の夜逃げして     香
     また見損なふ鰡の水音      童
   月明にターバン野口ほほゑみて    香
     聖徳太子ふえる夢殿       童
ナウ 鉛筆のみどりを削り名前入れ     童
     雲形定規でなぞる冬虹      香
   スカーフをゆるく結びて坂のぼる   童
     ぜんまいのごと王子の巻き毛   香
   散り急ぎ風紋をなす花の屑      童
     笑ふ山より届きたる麺麭     香

                     起首 2007年06月03日
                     満尾 2007年06月23日

 

 雨香さんと巻きました。

   葉桜や雲の楽団沸き起こる     雨香
     どこ吹く風と置く蚊遣豚    四童
   絵本より遠足の子ら飛び出して    香
     息をひそめる葺替の下      童
   船上の説教やがて朧月        香
     一組づつのすべてのけもの    童
ウ  乳くさき手のひらにして炉を開き   香
     文をくべたる頃の懐かし     童
   さへづりの膨張やがて糞ひとつ    香
     化粧を落とす永日の果て     童
   アイロンの蒸気と春を惜しみをり   香
     梅雨の間近き骨組の家      童
   蜜豆の最後まである赤きもの     香
     飲み込み悪き若い衆ゐて     童
   密航の米俵から月を見る       香
     三笠山より新しき酒       童
   引き返す膝のあたりに萩の花     香
     寄り添ふやうに反射炉聳ゆ    童
ナオ 縄とびに修道院長加はりて      童
     さかしまとなる女王のカード   香
   刎ねらるる首さへなくて蚯蚓鳴く   童
     臍だしながら食べる里芋     香
   稲妻に香り激しき整髪料       童
     隠し持ちたる三種の神器     香
   羽音にも似て蜂蜜の溢れ出す     童
     壺かき回す匙は金色       香
   やせるまで布巾を掛ける熊の足    童
     アルプス越えの荷物に饅頭    香
   十五夜のひとつ積んではなくなりぬ  童
     冥王星と灯火親しむ       香
ナウ かの犬の舌にも秋の深まりて     童
     ただ待つてゐる白鳥の歌     香
   青髭の青のあたりを馬走る      童
     信玄袋に入るる春の日      香
   帰るべきところをめざし散るさくら  童
     はるか海よりアンジェラスの鐘  香

                     起首 2007年05月13日
                     満尾 2007年05月25日

 

 お待たせしました。作者発表です。
なむさん、「花誘ふ」の句、脱字すみませんでした。
小野さん、「休業」の句と「大樹」の句は、頂いたメールではつながっていたのですが、これ、別の句ですよね。気が効かなくてすみません。

母が読む経の順番風光る         小野裕三 葉
起きあがりこぼしが起きてあたたかし   小野裕三 苑藤
古着屋に積まれる古着あたたかし     小野裕三 苑
休業の報せ一枚あたたかし        小野裕三
大樹朽ち春の烏がよく鳴いて       小野裕三 葉
ひこばえに広げていたる世界地図     小野裕三 な
卯月明るしピクルス容れるガラス瓶    小野裕三 振
花誘ふ嵐の庭師気取りなり        なむ   葉藤
わけあつて花の下にてわれイキむ     なむ   葉
さめよわがはらからわらふいぬふぐり   なむ
わが阿鼻のヴォイセズ花は散りやまず   なむ   振
散る桜しんしん空の乳母車        なむ   苑振
隼や赤坂パークビルヂング        上野葉月
鳥雲を食うやピチピチ東大生       上野葉月
虚子の忌の鎌倉ハムの詰合せ       上野葉月 振な四
対岸のメールサーバー春や春       上野葉月 裕四
ジーンズの腰の辺りや弥生尽       上野葉月 苑裕振な藤
柳の芽しやつと線引くたなごころ     藤幹子 
ペリカンのたぷたぷ歩ぶ風光る      藤幹子  苑裕振葉
花守りのま青なるまで身じろがず     藤幹子  葉
まうまうと花見肩には上着かな      藤幹子  四
春の蚊や毛のスリツパを干さぬまま    藤幹子
散る花や背中に死児のよく眠る      苑を
花は葉に明治製菓はチョコレート     苑を
悪漢の頬にひとひとら花篝        苑を
人肌の恋ひしき夜のわらび餅       苑を   振四
連翹の黄をまなうらに飼ひ馴らす     苑を   四
イントロは鎌倉萵苣の葉が巻いて     振り子 
いびつな日ハルノノゲシがちよんちよんと 振り子
永き日の柱をさはりながらゆく      振り子  苑裕な藤
花の昼ぽたりぽたりと車内に人      振り子  裕な藤
虚子の忌の舌を仕舞つてゐるところ    振り子  苑裕葉藤四
わたくしをねつとり寝かす虚子忌かな   振り子  藤四
行列の連なつてゐる虚子忌かな      四童
虚子の忌のエレキを並べ休みをり     四童
花の夜の雨降る音は傘の音        四童   な
着信後すぐに本人花筵          四童   裕な
乳母車日和なるべし花は葉に       四童

(以上)

 ご参加ありがとうございました。また来年よろしくお願い致します。
 

いびつな日ハルノノゲシがちよんちよんと
イントロは鎌倉萵苣の葉が巻いて
さめよわがはらからわらふいぬふぐり
ジーンズの腰の辺りや弥生尽
ひこばえに広げていたる世界地図
ペリカンのたぷたぷ歩ぶ風光る
まうまうと花見肩には上着かな
わが阿鼻のヴォイセズ花は散りやまず
わけあつて花の下にてわれイキむ
わたくしをねつとり寝かす虚子忌かな
悪漢の頬にひとひとら花篝
卯月明るしピクルス容れるガラス瓶
永き日の柱をさはりながらゆく
花の昼ぽたりぽたりと車内に人
花の夜の雨降る音は傘の音
花は葉に明治製菓はチョコレート
花守りのま青なるまで身じろがず
起きあがりこぼしが起きてあたたかし
休業の報せ一枚あたたかし大樹朽ち春の烏がよく鳴いて
虚子の忌のエレキを並べ休みをり
虚子の忌の鎌倉ハムの詰合せ
虚子の忌の舌を仕舞つてゐるところ
古着屋に積まれる古着あたたかし
行列の連なつてゐる虚子忌かな
散る花や背中に死児のよく眠る
散る桜しんしん空の乳母車
春の蚊や毛のスリツパを干さぬまま
人肌の恋ひしき夜のわらび餅
対岸のメールサーバー春や春
着信後すぐに本人花筵
鳥雲を食うやピチピチ東大生
乳母車日和なるべし花は葉に
隼や赤坂パークビルヂング
母が読む経の順番風光る
柳の芽しやつと線引くたなごころ
花誘ふ嵐の庭師気取りなり
連翹の黄をまなうらに飼ひ馴らす

(以上)

7句選にてお願い致します。
 

バスクリンみたいな緑花の淵    なむ 四
ぬつと春めくムース状めんたいこ  なむ う藤
なんの意味もない春白い骨となる  なむ
性別や春のどんでん四重奏     なむ 藤
わが三鬼の忌ビニールの万国旗   なむ  檀う
蔦若葉ひつかかつてる唱歌かな   藤幹子
鼻パツク眺む充分花曇り      藤幹子
ステアリング軽しぐるりに花大根  藤幹子 四
馬鹿馬鹿しラメ乗せるまぶたは蜆  藤幹子
四月馬鹿レースリボンに編みこめり 藤幹子
玄関を出で春帽子斜にする     苑を 
しのび泣く小雨の滲みる四月馬鹿  苑を 
憂鬱てふ鰊の骨のやうなもの    苑を  な檀
ぐわんばれと言われてしまふ万愚節 苑を 
青柳ポテトチップス食べ尽くす   苑を 
三鬼忌の白身だけ食ふゆで卵    小林檀 な苑四
たこ焼きの球になりをり花の昼   小林檀 なう藤四
種袋花の名のみの走り書き     小林檀 な
次の間に散り行く花となりゐたり  小林檀 なう藤四
水のやうに雲の流るる復活祭    小林檀 う藤
三鬼忌のペットショップを見て回る うさぎ
花の下何を食ふにも口開く     うさぎ 檀苑四
椿落つ既に西船橋のひと      うさぎ な檀苑
ぞろぞろと二列縦隊新社員     うさぎ
亀戸の大きな春の荷物かな     うさぎ 檀苑藤
昇天の近き桜を見上げけり     四童 
夜桜を撤収したるところかな    四童  檀苑
自転車はバスより迅し夜の桜    四童  う
満開や三鬼忌にして万愚節     四童 
桜より高きところに空ありぬ    四童  苑

(以上)

 引き続き、虚子忌句会締切は本日4月8日24時です。よろしくお願いします。
 

ぐわんばれと言われてしまふ万愚節
しのび泣く小雨の滲みる四月馬鹿
ステアリング軽しぐるりに花大根
ぞろぞろと二列縦隊新社員
たこ焼きの球になりをり花の昼
なんの意味もない春白い骨となる
ぬつと春めくムース状めんたいこ
バスクリンみたいな緑花の淵
わが三鬼の忌ビニールの万国旗
花の下何を食ふにも口開く
亀戸の大きな春の荷物かな
玄関を出で春帽子斜にする
桜より高きところに空ありぬ
三鬼忌のペットショップを見て回る
三鬼忌の白身だけ食ふゆで卵
四月馬鹿レースリボンに編みこめり
次の間に散り行く花となりゐたり
自転車はバスより迅し夜の桜
種袋花の名のみの走り書き
昇天の近き桜を見上げけり
水のやうに雲の流るる復活祭
性別や春のどんでん四重奏
青柳ポテトチップス食べ尽くす
蔦若葉ひつかかつてる唱歌かな
椿落つ既に西船橋のひと
馬鹿馬鹿しラメ乗せるまぶたは蜆
鼻パツク眺む充分花曇り
満開や三鬼忌にして万愚節
夜桜を撤収したるところかな
憂鬱てふ鰊の骨のやうなもの

(以上)

 花見でつぶれてしまった人もいるのか少人数ですが開きます。
選評をコメントでお願い致します。6句選です。
 

 ご参加ありがとうございました。作者発表です。

エメロンやきみの花粉のなかの耳      なむ   葉振四
鳴き惜しみつつ亀として生きてゐる     なむ  
鼻薬目薬マスクらのデイズ         なむ  
春泥やカタヤキソバのやうな恋       なむ   四
ぽつと春灯し出稼ぎフィリピーナ      なむ  
消しゴムで消せば汚れる誓子の忌      苑を   な振
沈丁の家救急車来て止まる         苑を   な葉
亀鳴いてはや知事選は幕を閉ぢ       苑を  
春光も三越もある日本橋          苑を   檀葉藤振
訥にふれ訛にふれて春の地震        苑を   檀な振
春昼や鈴を揺らして車椅子         藤幹子  な葉
蒼蠅の生まれは小さき虹なりき       藤幹子 
なにしても三色菫見てをりぬ        藤幹子  檀な苑振
春塵や小さく老いし犬歩む         藤幹子  苑
春の闇玩具のやうに口紅を         藤幹子  檀
誓子忌のもはやさみどり色の影       藤幹子 
誰彼も猫思い出す朧かな          上野葉月 藤
北陸の地震の知らせ誓子の忌        上野葉月
十得の声研ぎ澄ます蛙かな         上野葉月
春なのにああ春なのに蒟蒻鍋        上野葉月 苑藤
死ぬほど美味いショートホープや春     上野葉月
目のやり場手のやり場なき春コート     上野葉月 檀な苑藤四
二歩進み三歩戻りて土筆摘む        小林檀  四
五線譜に似つかはしきはからすのえんだう  小林檀 
海市まで探してゐたり伝言板        小林檀 
針に糸首尾よく通り燕来る         小林檀  な藤振四
囀りや少しゆがみし缶の蓋         小林檀  苑
もの見れば右目が痒し誓子の忌       振り子  葉苑
巫女ふたり帰るところや誓子の忌      振り子  葉四
夜桜のまはりに山口君の靴         振り子 
三月の木橋になつて漂へる         振り子  四
三月とはふとんの中にとどまる釦      振り子
せりせりとセロリを切れり泣き止みて    振り子
寝たふりをし続けてゐる誓子の忌      四童
片づけてまつたき春の闇とせむ       四童   檀葉藤振
夜ばかりをまとつてゐたる白木蓮      四童   苑藤
夜桜の国となりけり鬼もをり        四童
永き日をたかだか人の住んでをり      四童   檀

(以上)

引き続き三鬼忌句会もよろしくお願い致します(4/1 24時締切)。
では、しばしご歓談下さい。