この本は早めに書いとかないと・・・

世の中の変化は目まぐるしいですから。



『図解 眠れないほど面白い 世界がわかる「地図帳」』

著者は造事務所さんです。



こういった本は著者とかあまり気にしたことはないのですが、『「世界の神々」がよくわかる本』とか出版されているらしく、ひょっとしたら他にも読んだことがあるかもしれません。



さて、この地図帳ですが・・・



世界のベスト(?)5を95項目に渡って網羅したものです。



例えば世界でインターネット普及率の高い国1位から5位まで。

または犯罪率の高い国1位から5位までというような感じです。



資料としては、

『世界年鑑』『ブリタニカ国際年鑑』、『国連世界人口白書』とかを使っています。


なので、最新の情報よりは少し古いです。

2005~6年くらいの感じでしょうか?



見開きで偶数ページ(右)に解説、奇数ページ(左側)に簡易地図といった構成です。



「へー、」とか、

「ふーん・・・」とか、

「そうだったんだー???」とか、

思い巡らしながら、読みました。



事実は小説より奇なり。

といいますが、こまかく見ていくとそういう順位になった理由がわかります。



イタリアの皆さんごめんなさい。


イタリアのみなさんが長生きなのは能天気だからだと思ってました。ガーン

(1位が日本、2位がイタリアです)

実は人口当たりの医師数が世界一なのですね。



でも国民一人当たりの年間診療回数は日本がトップらしいです。

お医者さんが少ないのに病院に行く人が多いから・・・日本のお医者さん、大変なはずです。



日本人としてけっこうショックなこともあったりします。



例えば鉄道の距離の長さ。

日本は先進国中では短いそうです。

でも人口密度が高いから、旅客輸送量はずば抜けて高いとか。

満員電車に納得です。しょぼん



ロシアの離婚率が第一位なのは寒いからだと思ってましたが、実は違ってました。

相対的に元共産圏は離婚率が高いそうです。

反対にカトリック国の離婚率は低く、宗教的な背景がその理由のようです。



と、書いていけばきりがありません・・・



全部で5章に分かれていて、環境から経済、文化と幅広く取り上げられています。

分厚い白書を読むのは大変ですが、この本なら気楽に世界の動向を眺められます。





造事務所
図解世界がわかる「地図帳」―眠れないほど面白い これが世の中を見る「新しいモノサシ」 (知的生きかた文庫 そ 7-1)



『きもの365日』

着物大好き、群ようこさんが一年間着物で過ごした記録です。



ほぼ毎日。

どうしても着物では出かけられない・・・

というときを除いて・・・



日常を着物で過ごすというのは、実はぱんだもあこがれています。



ときどきは着ますが、さすがに毎日となるとまず職業から変えないとだめですね。きっと(;^_^A

着物で働いていい会社なんて・・・普通の事務職じゃ当然ダメでしょうし、制服があって通勤着は自由ってところでも、着替えるのはちょっと・・・ぱんだがもちません。



やはりエッセイスト、自由業(?)ならではの企画ですね。



群さんも書いているのですが、日常着としての着物は近年見かけなくなりました。

呉服屋さんの品揃えも、メインは成人式の振袖と七五三の着物、あとは訪問着等の高価なものが主流です。



木綿の着物が欲しいと思ってもなかなか手に入りません。

下手すると、絹の着物のほうが安いくらいです。



小唄を習っている群さんはお師匠さんや、まわりの人からいろいろとアドヴァイスをもらいながら着物生活を続けます。



着物を着るにはまず襦袢というものを着ます。

そして襟に半襟というものを縫い付けなくてはいけないのですね。

けっこう面倒くさいです。



刺繍や染や、凝ったものがいろいろあって、半襟でおしゃれするのが好きな人も結構います。


でも面倒くさいです。ほんとに・・・


でも群さんは負けません。



猫のしいちゃんに邪魔されながらも、果敢に針仕事を続けます。



「うそつき」という簡易襦袢みたいなものを作ってみたり、寒さ対策を試行錯誤したり、挑戦は続きます。



冬に着てみるとわかるのですが、帯を締めているおなか周りは暖かいです。

でも、袖口と裾から風が入ってくると、けっこう寒い。

逆に夏はその風が涼しかったりするのですが、おなか周りにあせもができそうになったりして・・・



そういえば、着物を着るときには補正というものをします。

補正というのは着物をきれいに着るために、くぼんでいるウエストにタオルを巻いたりすることなんですが・・・

その裏技も小唄のお師匠さんに教えていただいたそうです。


なんと、お腹の贅肉を補正に使う叫び

痩せている若い人には関係のないことですが、中高年になってお腹に贅肉がついてきたら・・・

それを持ち上げてひもでとめる・・・って、本当ですかー???って感じです。



困難(?)に立ち向かい、割烹着で家事をこなす群さん。



毎日着ていると、それまで気がつかなかったこともいろいろ見えてくるといいます。



お手持ちの着物の写真もカラーで載っていて、着物好きなら見ても楽しめます。

コーディネイトの参考にもなります。



群さんは着物と帯をポラロイドカメラで撮影して管理しているそうです。

管理するほどたくさん持っているということですね・・・えっ



ぱんだも毎日とはいかないまでも、月に一回くらいは着物で過ごしたいものです。



なぜそんなに着物が好きか?

何故でしょう?


そうれはもう好きだからとしかいいようがありません。



「なんでメイド服着てるの?」

「だって好きなんだもーん音譜



っていうのと同じ感覚でしょうか?

ぱんだにとってはそんなものですニコニコ


群 ようこ
きもの365日 (集英社文庫)



「もう少し長く生きていたら、安部公房は間違いなくノーベル文学賞を受賞していただろう」

というような文章をどこかで読んだことがあります。



『砂の女』

昭和37年発行。

この作品を機に、前衛作家、安部公房は一躍有名になりました。


昭和26年に『壁』という作品で芥川賞を受賞していますが、その後『砂の女』の発表まで一般にはあまり馴染みのない作家であったようです。



昭和39年に英訳され、その後チェコ語、フィンランド語、デンマーク語、ロシア語等、二十数カ国語に翻訳され、安部公房の名は世界に知れ渡りました。世界文学への仲間入りをすると共に、揺るぎない地位を占めるようになり、『砂の女』二十世紀文学の古典と目されるようになったと、ドナルド・キーン氏は同書のあとがきで述べています。



不思議な物語です。



昆虫採集に出かけた男が、あり地獄にはまるように砂地の穴の中に取り込まれてしまう物語です。



そこには若い女が一人いて、ひたすらに砂を掘り出しているのです。

村が砂に埋まって滅びてしまうのを防ぐために・・・



普通に考えればありえない世界ですが、安部公房の筆にかかるとそれはどこかに存在すると信じられる世界に変貌します。



さらさらと流れる砂。



家の中に、女の裸体の上に、

砂は積もっていきます。



愛郷精神



郷土を愛するこころ。

村人は村を砂から守るために毎夜砂を運び出します。



穴の中で砂をかき集めるのが女の仕事。

そして砂の穴に取り込まれた主人公、仁木順平が求められている仕事でもあります。



生活に必要なものは配給されますが、穴の外に出ることはできません。



女を脅し、仕事をしないことで村人を脅迫しますが、水が底をついて長くはもちませんでした。

生きていくためには村人の協力が必要であり、村人は村を守るために砂を掘る人間が必要なのでした。



一度穴の外に出ることに成功しますが、村人に追い詰められて連れ戻されます。

失敗を嘆く男に女は言うのでした。

「でも、巧くいった人なんて、いないんですよ・・・まだ、いっぺんも・・・」



否応なく閉じ込められた人間がどう行動するか。

何を考えるか。

そしてどこに行き着くのか・・・



行き着く先は様々です。

この村には、そういう砂の穴がいくつかあり、捕らわれた人が何人か存在しているようです。



やがて仁木順平はある発見によって新たな境地を得ることになります。



安部公房はその心情をこう書きます。

「振り向くと、穴の全景が見渡せた。モザイックというものは、距離を置いて見なければ、なかなか判断をつけにくいものである。むきになって、眼を近づけたりすると、かえって断片の中に迷いこんでしまう。一つの断片からは脱け出せても、すぐまた別の断片に、足をさらわれてしまうのだ。どうやら、これまで彼が見ていたものは、砂ではなくて、単なる砂の粒子だったのかもしれない。」



それから半年ほどたった頃、男に脱出の機会がやってきます。



病気になった女を病院に運ぶため、縄梯子がおろされたのでした。

村人は、その縄梯子をはずすのを忘れて帰っていきました。



が、そのとき、彼にはもう慌てて逃げ出さなければいけない理由はないのでした。



安部 公房
砂の女