入試現代文攻略の王道 | 早慶東大合格勉強法~南の島のよなたんのブログ~

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沖縄出身でインターネット予備校でスタッフとして活動をしているよなたんのブログです。

「現代文ってセンスでしょ?」「勉強しても伸びる気がしない…」
という悩みを多くの受験生が持っています。
はたしてそうでしょうか?私はそうではないと考えます。
「センス」というのは元々はあるかもしれませんが、
そのセンスというのは勉強で十分磨き上げることが出ます。
これから入試現代文を確実に攻略するためのポイントをお話しします。


○国語のセンスってなんだ?―その正体とは―

ポイントをお話しする前によく話されることについて私の見解をお話しします。
ずばり結論を言うと「語彙力」「読書量」「解答力」の3つが
国語のセンスの大きな要素を占めていると思います。

現代文とは文章を読むことなので、
文章を読む力が元々高ければ当然問題も
解けますので、けっこう得点出来るものです。

「語彙力ないし本も全然読まないから駄目だ…」となる必要はありませんよ。
語彙力は勉強次第で、読書量も現代文という問題文に
多く当たることで鍛え上げることが出来ます。
読書量といっても本を今から何十冊も読む必要はありません
(もちろん日頃から新聞や本など何かしら文字に触れる機会が多い方がいいですが)。

前の2つに加えてもう一つ「解答力」というものが存在します。
本文が完全に理解できなくても選択肢を見比べて
明らかにおかしいものは除いて正解にたどり着ける能力などですね。
これは元々出来る方もいますが、多くは現代文の解答テクニックを学んで
練習すれば割と簡単に身に付けることが出来ます。

以上が「センス」と呼ばれるものの正体と推測しています。
実はセンスとは言っても元々出来るものではなく
やっていきた積み重ねであることが多いんですよね。
逆に言えばきちんと読解のための基礎力を身に付けて
解答力を学び練習すればだれでも現代文で
高得点を取ることが出来るようになります。



○現代文の学習の王道―確実に一歩ずつ、欲張らず―

現代文を攻略する上で、
身に付けてほしい必須のポイントが4つあります。

①語彙力(漢字や慣用句、四字熟語)
②テーマ知識、背景知識
③読解力(論理的な評論文の読み方、アクセス、作法)
④解答力(設問を読み取る力、選択肢の分析)


語彙力に関してはすぐにわかるかなと思います。
大学入試の現代文では「乖離」など普段あまり見慣れない言葉も多く、
これらの言葉の意味が分からないと文章は正確に読めません。

英語では英単語がわからないと絶対に文章は読めないのと同じように、
現代文でも語彙力というのは絶対欠かせない前提の力なのです。

スポーツをする上で基礎体力が必須なのと同じです。
漢字については、読み書きが出来るという以上に「意味が分かること」が大切です。
ここは学校の勉強や漢検の試験と少し違うかもしれないので、
大学入試で漢字を学習するときはまず「読みと意味」
次いで「書き」を覚えていくようにしましょう。



テーマ知識というのは現代文でとても重要な要素なのですが、
まだあまり知られていない知識なので丁寧に説明しますね。

たとえばある文章を読むとき、そのテーマについて
どれだけ知っているかで文章の理解力や
スピードが違うのはわかりますでしょうか。

例えばサッカーをやってる人にとって
サッカー雑誌はさくさく読めて話もわかりますし、
コンピューターに強い人ならコンピューターの
説明書を読んでも苦労しないと思います。

逆に機械に弱い方がいくら頑張ってコンピューターの説明書を読んでも理解できないはずです。
日本語の意味はわかるのにわからない…というような状況になります。
…イメージはできましたでしょうか。

現代文でもまったく同じで、
評論文では「市場経済について」「東西の宗教について」
「日本という国の国民性について」
など様々なテーマの文章が出ますが、
経済や文化についてまったく知らないと、
いくら語彙力があり読解力に優れていても
文章を理解するのに相当苦労してしまうのです。

これは英語でもまったく同じことが言えます。
英文ではアメリカのことやヨーロッパのことが書かれることがありますが、
外国の文化について基本的な事情を知っていないと
英文は読めても文章が理解できないという事態に陥ります。
(日本とアメリカは宗教も違うので、たとえばキリスト教という宗教について
基本的な知識がないと文章がちんぷんかんぷんになることもあります。
あとはEUなどについての文章が出たら
それがなんなのかわからないと文章がうまく読めません)


以上の理由から、現代文を勉強するときには
ぜひテーマ知識も学習するようにすることをおススメします。

近年はそういった知識を学習するための参考書も
徐々に増えてきていますし、多くの問題文を
読み解いていくうえで自然と身に付けることも
出来るので、あまり難しく考えないで結構です。


読解力と解答力についてはおおよそイメージが出来ると思いますし、
参考書を学習していくうえで自然と
身に付いてきますのであまりご説明はいたしません。

ただ何点か注意すると「解答力は読解力に先立つ」ということです。
つまり「理解できない文章は正解できない」ということです。
この意味でも語彙力とテーマ知識がまず重要であることがわかりますね。
最近の現代文の教材は「解答テクニック」に重点を置かれているものが多く
読解力があることは前提になってきてしまっていますが、
読解力がないまま解答力を磨いても
成績は頭打ちになってしまうことが多いです。

ですからまずは読解力を身に付けることを優先して学習されると良いです。
実際は読解力と解答力どちらも学べる教材を使っていく予定ですが、
語彙力とテーマ知識を身に付けてまず文章を理解できる力を学ぶ。

そして解答力も学んでいく、というような意識で学習されると
現代文は多くの場合成績を伸ばすことが出来ます。



ただし、語彙力やテーマ知識などがあまり乏しいと、
現代文という勉強のコストパフォーマンスが悪くなる場合もあります。
英単語をはじめから6000語レベル身に付いている人と、
中学英単語からボロボロの人がどれくらい英語学習のスピードに
差があるのか、と言ったら比較が大げさかもしれませんが…

ご自分が語彙力や読書量は問題ないと思うなら
読解力と解答力を鍛え上げていきましょう。

逆に語彙力に自信がない場合はなるべく早めに
漢字学習を開始しましょう。漢字は普段生活する上で
身に付けるものなので、直前に学習しても身に付きにくいです。
高3生や浪人生ならいますぐに漢字学習を開始しましょう。

そしてもう一つ大切なのが、あまり現代文に高得点を期待しないことです。
得意な人は武器として、それ以外の人は合格点は取るが
それ以上は考えない、またはしのぎ科目にするというような
前提で現代文学習をされると無難ではないかと思います。



【参考】
何冊かおススメの本を紹介します。


文章の読み方で、本当に基本的な読み方
(まずは全体の話が何なのか把握する、指示語を丁寧に追う)
などの自信がない方は、以下の本を読むといいかもしれません。

学習の作法/天流 仁志

¥1,575
Amazon.co.jp
俯瞰や分析など、言葉は難しいですが大学入試では出来て当然として
指導の中身から抜け落ちている部分を詳しく解説しています。

あとは現代文学習で必須の、ただ正解できるだけでなく
その根拠を挙げる練習をする「シャドウティーチング」という学習法も学べます。

実践編では具体的な問題を通して「国語読解の作法」というものが
身につけられますので書店で見かけたら立ち読みされるといいかもしれませんよ。


語彙力に関しておススメの本
高校入試出る順中学漢字スタートアップ基本漢字1400/著者不明

¥735
Amazon.co.jp

生きる漢字・語彙力/霜 栄

¥945
Amazon.co.jp



テーマ知識についておススメの本
読解を深める現代文単語〈評論・小説〉/著者不明

¥861
Amazon.co.jp

割と新しい参考書ですが、著者が河合塾の「アクセス」の人なので、
アクセスと併用すると知識をリンクすることが出来てかなりおすすめです。
アクセスをやったあとに現代文単語を学習し、
そのあと両方同時にまたは交互に復習するといいかもしれません。



読解に関しておススメの本

入試現代文へのアクセス-五訂版- (河合塾SERIES)/荒川 久志

¥980
Amazon.co.jp

癖がなく「読解へのアクセス」「正解へのアクセス」といって
読解力と解答力どちらも学べるので一押しの1冊です。
ただ問題を解いて終わりではなく、本文解説を熟読して本文内容を理解・整理し
設問については自分で正解の根拠を説明する「シャドウティーチング」を
スラスラ出来るようになるまで何度でも学習してほしい1冊です。



解答力についておススメの本
ゴロゴ板野の現代文解法565(ゴロゴ)パターン集 増補改訂版/板野 博行

¥819
Amazon.co.jp

十分な読解力がある人が使用すると得点が急上昇するといって
評判の参考書ですが、やっても身に付かないという人もいます。
その人はまず読解力(語彙力、テーマ知識)を身に付けてから
学習されると得点が飛躍的に伸びるかもしれません。

「これだけやって必ずしも伸びるわけではない」ということは覚えておきましょう。