ジョホールバルより、こんにちは。

 

今週、日本出張を終えて、ジョホールバルに戻ってまいりました。するとどうでしょう。マレーシアらしい暑さが戻っているではありませんか。今年は雨の多い日が続いたので、ようやくマレーシアらしい気候になってうれしいですね。

 

さて、日本出張に行っている間に、中国では、「一帯一路」政策の国際会議が開催されていました。個人的には、この政策の行く末がマレーシアにも大きな影響を及ぼすのではないかと思っており、要チェックな政策ではあります。

 

「一帯一路」政策を独断と偏見で説明すれば、

・中国で生産されているモノ余りな資材を外国に売り

・国内での人余りな労働力を各国に派遣し

・ASEAN&EU等でのインフラ案件獲得によって、人民元の価値を高め

・最終的には経済の中心をアメリカから中国に移して、21世紀のグローバルリーダーになる

という中国の内需拡大失敗を外需に丸頼みする中国の将来を決める政策と理解しています。

 

そして、「一帯一路」の「一路」で注目ポイントがここマレーシアも隣接するマラッカ海峡であり、シンガポールやマレーシア、ジョホールバルのイスカンダル計画にも影響するだろうという見込みです。好影響か悪影響かは現時点では判断ができていません。

日本でもアジアインフラ投資銀行(AIIB)に参加するかどうかで一時期注目されていましたが、AIIBを中心に上記の政策を展開していこうという中国の壮大な経済実験になりますね。

 

海外にいると、日本にいる時よりも、中国パワーをまざまざと感じさせられます。いろいろなコンドミニアム開発しかり、物件購入の勢いしかり、人民元を他の通貨に資産フライトしたい勢いしかり、で中国政府、中国国民の動きにその地の経済が浮き沈みするほどの影響がありますね。。。ここ、ジョホールバルでは、バリバリあります。日本でも爆買現象がありましたね。

 

この中国の政策には、日本やアメリカは距離を置いており、AIIBへの加盟も見送っていましたが、今回の国際会議には、日本からも自民党の二階幹事長が習近平国家主席と会談し、安部首相の親書を携えて行われたとのこと。今後は、日本も様子を見ながら「一帯一路」政策に関わって行く可能性も高くなりました。

 

個人的には、どの国が一番というのには、興味がなく各国が独りよがりにならずに、Win&Winを模索してくれればと思っていますが、どのような結果になっていくでしょうか。

 

マレーシアに目を移せば、今年は選挙の年ということで、一帯一路政策をマレーシアに取り込むことをベースにしているナジブ首相と一帯一路政策にリスクを感じているマハティール旧首相とのなかで政策論争で火花が散りそうです。

 

中国政府の動きも目が離せず、マレーシア政府の動きも目が離せず、日本政府の動きにも目が離せない今日この頃でした。