雲龍山 城安寺は月山の麓
富田城への登城口のひとつ、菅谷口にあります。
城郭のような石垣を備える城安寺の遠景。
(この辺りに尼子氏時代の里御殿があったらしい)
写真奥が菅谷口へ通じる方向のようです。
城安寺は鎌倉時代末期の正安年間(1312~1316年)に創建されたそうで
慶長5年(1600年)出雲国富田に入封した堀尾吉晴は
旧領国の浜松から春龍和尚を招いて堀尾家の菩提寺としました。
松江藩が成立し、本城が松江城に移されると
城安寺も松江に随行しますが、後に広瀬に戻り
寛文6年(1666年)支藩の広瀬藩が出来ると
広瀬藩松平氏の菩提寺となりました。
山門は、広瀬藩9代藩主松平直諒の寄進で
扁額も松平直諒の筆とされているそうです。
ご本尊は聖観世音菩薩
脇侍の広目天立像と多聞天立像は鎌倉期のもので重要文化財。
雪舟うつしの庭園(書院庭園)もあるようですが
拝観は事前連絡が必要とのことでした。
他に、直諒の御抱絵師であった堀江友声の描いた
富田城絵図や尼子十勇士の絵巻物が伝わっているそうです。
庫裏。二階があるような感じです。
扁額には雲蒸とありますが
城安寺は雲龍山ですし・・・雲蒸竜変からかな。
本堂の玄関。獅子の彫刻が厳めしい。
松平家菩提寺だからでしょうか、瓦には三葉葵。
本堂の胴差という部分には龍と雲の彫刻があって
全体にシンプルだけど、カッコいいお寺でした。