青森港の近くに鎮座する、善知鳥(うとう)神社。
その歴史は古く、允恭天皇の御代にまで遡り
善知鳥中納言安方が宗像三神を祀ったのが神社の起こりと伝わります。
(坂上田村麻呂の縁であるとも云われているそうです)
どうして鳥の名前なんだろうと思っていたのですが
青森湊が開かれる前、この一帯の村は「善知鳥村」と呼ばれていたそうな。
善知鳥村は安潟という湖沼の畔に漁家が点在する漁村で
寛永の頃、津軽藩が青森村と改めて港町にしたそうです。
(湊に寄せる船の目印が青々とした森だったので青森になったという説があるらしい)
境内の解説板によると、安潟はかつて荒川や入内川が流れ込み
周囲が5、6里(20~24㎞)ある大きな湖沼だったらしいのですが
横内城の堤弾正が荒川の流れを変えて堤川に流した事で
次第に安潟は干上がって小さくなったという伝承があるそうです。
現在、境内にあるうとう沼が安潟の名残なのだとか。
社殿の横手にあるうとう沼。
社殿の裏手にも広がっていました。
橋の向こうにある弁財天社は寛永18年(1641年)に建立され
近隣の漁師達に信仰されてきたお社だそうです。
龍神水。
水が豊かな神社なんですね。
訪れたのは8月でしたが、紫陽花も咲いていました。