高知県立文学館にやって来ました。

実は予定外の訪問です。


当初は、寺田寅彦記念館を見学するつもりでした。

記念館は寺田寅彦博士が少年期を過ごした家の跡地にあります。

当時の家は戦災によって焼失してしまったのですが(離れは焼失を免れた)
古写真や寺田家の方々の記憶に基づいて母屋や茶室が復元されているのです。

ところが、記念館まで来てみると、小学生くらいの子供たちがたくさんいて
体験学習とか、そんな類の行事が行われているような様子で・・・

見学しようと思えば出来たのかも知れませんが
なんとなく入り辛くて、遠慮することにしました。


裏の通りから見ると離れがあったので、ちらっと見学。

焼失を免れたという離れのよう。

HPの案内図では「居室(勉強部屋)」と記されていたので
寅彦少年はここで実際に勉強していたのかな。


この後、記念館を見学する代わりに文学館へ来たのでした。


というのも、駅前の観光案内所で

文学館には「寺田寅彦記念室」があり
資料等を見ることが出来ると教えてもらっていたからです。


文学館では宮尾登美子さんの追悼展
「ありがとう宮尾登美子さん」も開催中だったので、そちらも観覧しました。

私が初めて読んだ宮尾さんの本は「櫂」だったのですが
当時は作品中に出てくる「ヤマモモ」を知らず
どんな味の実なんだろうなぁ・・・と興味を持った思い出があります。


常設展は高知の文学者たちが紹介されていて
「土佐日記」の紀貫之にはじまり、五山文学、鹿持雅澄

近代の自由民権運動文学から現代の作家まで
時代ごとテーマごとに展示があって、おもしろかったです。


「寺田寅彦記念室」は一番奥にあって
博士の生涯の年譜、自筆の原稿や論文
愛用の楽器や蓄音機なども展示されていました。

記念室での展示や映像コーナーも興味深く観ることが出来
常設展も特別展も楽しめたので、ちょっと得した気分になりました。


寺田寅彦記念館の見学は出来なくて残念だったけれど
こちらへ来てよかったです。