雲洞庵の順路にしたがって拝観します。


書院造りの方丈の間。
最高の寺格を示す高貴な部屋で、越後唯一のものだとか。

上杉景勝と直江兼続の二人が幼い頃に雲洞庵で学んだということで
「景勝・兼続勉学の図」という絵が展示されていました。
(大河ドラマの一場面なんでしょうか・・・)

雲洞庵十世の北高全祝は
上杉謙信、武田信玄の禅の師としても知られています。

名立たる武将からも師と仰がれる、徳の高い人物だったようです。

また十三世通天存達は、景勝の伯父にあたる人で
北高全祝に推挙され栃木の足利学校で学んだ秀才だったと云います。


本堂。こちらも高い寺格を示す建築様式になっているようです。


座禅堂。

廊下を進んで行くと、千手観音像と百体観音像が安置された大悲閣。

昔々、お酉という才色兼備の娘が都へ出て宮仕えするときに
雲洞庵の千手観音さんの御札をお守りに持って行ったと。

お酉の部屋が火災に遭ったとき
その御札が沢山の鳥と化し、羽ばたきで火を消してお酉を救い

帰郷したお酉が御礼に百体の観音像を祀ったというお話が残っているそうです。


さらに廊下を進んだ客殿の二階からは
坂戸城址のある坂戸山を見ることが出来ました。

最後は宝物殿へ。

越後で最大という釈迦涅槃図や、たおやかな立ち姿の客引観音
武田信玄や勝頼の書状、直江兼続直筆の公制札等々・・・見るべきものがたくさん。

鈴木牧之の「北越雪譜」には
雲洞庵の北高和尚(北高全祝)が化け猫を退治した話が出てくるのですが
その証拠品もありました。


火車(妖怪)降伏の袈裟と怪獣の頭骨。
不思議なお話です。