久しぶりにマーラーのシンフォニーを勉強し始めました。


なんて刺激的な曲でしょう!


もちろん何回か弾いたことがあります。

あ、ここのところであの指揮者はこんな風に振っていたなー、

あのマエストロはこんな感じ…、

などと懐かしく思い出したりもします。

熱狂的なファンのいるマーラー、

刺激的、官能的だということはよーく知っているのですが、

今回は勉強していて、以前よりずっと強く感じます。

まるで麻薬のような、とにかく強烈な刺激です。


たぶん、以前はオーケストラに所属していて

1週間に3つ本番があるような生活だったから?

1つ1つのコンサートに全力で打ち込んでいたつもりですが

魂をこめて毎日演奏するのは無理がある?

でもたくさんのコンサートをこなさなくては

収益を上げることができず、オーケストラが存続できません。

職人となってどんどん本番をしあげていく。


深~いところで共感する時間がなかったのかな?


今は、おとなも子供も忙しがっています。

ヴァイオリンのおけいこにうちに通っている子達も

学校の外で待ち構えているお母さんに車で送ってもらって

うちに来ていたり。

お母様も上の子はサッカー、下の子はヴァイオリン、

おばあちゃまを病院に送り…と忙しい。


学校の帰りに道端のつくしをむしったり、

ヴァイオリンがうまくいかなくてべそをかいても

ひとりの帰り道の間に気持ちの整理ができたり…。

そんな時間が人間を育ててくれるんじゃないのかなあ。


感性の扉が開いてなくちゃ、何も入ってこないよね。


マーラーの刺激からそんなことを思いました。