「もう、この子こんなことでやっていけるんでしょうか?」

冗談っぽくおっしゃいますが悩んでいる感じのお母さん。


えーっ?!「やっていける」って…

ど、どうしたんですか!?


聞けばちっとも練習をしないとおっしゃいます。

でもちゃんと宿題の曲もできてきてるし…???。


もっと聞くと

「練習をしない」のではなく、

「きちんと練習をしない」ということのようです。

難しいところをゆっくり弾けばできるのに、

ばーーっと早く弾いて終わり!

…だそうです。

もっとちゃんとやろう、というお母さんと

もうやった、という息子さん。

そして言い争い(?)

それを聞いていたお父さんは

「そんなならもうやめてしまえ!」


私は内心「うふふ♡」と思います。

生徒さんが成長してきたな♪って。


ずっと人のいいなりの幼児から

ひとりの人間としての階段を

ちゃんと登ってきてる。

嬉しいんです。


でもヴァイオリンのおけいこで家庭内が暗くなるなんて

私は悲しい。

それは本来の音楽の喜びから最もかけはなれた風景。

先生としての私が全く望まない「ヴァイオリンのある部屋」。


こういう悩みを私に言ってくださるお母様は

どういうわけかいつも優秀なお母様で、

お子さんもとっても優秀で

私は何の心配もしていないんです。


どうか悩まないで!

あなたは間違っていないのだから。

もしお子さんが

「はいお母様」

とずっといい子でいたら…

そのときは私はめちゃくちゃ心配です。


だからお母さんは明るく、

自信を持って、

ケンカ(?)してください。

明るいケンカ、それも親子のふれあいですよ~(^_^;)


子供達よ、知恵をしぼってそんなお母さんを

ごまかしサボる方法を考えなさい。


ああ、ヴァイオリンのおけいこをしていると

なんていろんなことを学べるのでしょう!

素敵!


…こんなふまじめなヴァイオリンの先生はダメかな?