＜主な登場人物＞
私：キャロル
ダンナ：クリス
義母：ボス猿（通称ボス）
義父：KY
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毎年母の日は憂鬱だ。
私の母は6年前に亡くなっているし、私達夫婦には子供もいないから母の日を一緒に祝う相手がいない。
そんな私の気持ちとは裏腹にボス猿が興奮してうるさい一日なのである。
このところダンナにも八つ当たりする義母とは、前ほど頻繁に連絡を取り合わなくなったダンナ。
静かな生活が戻りつつあってホッとしていたのも束の間。
「母の日だから電話しないわけにはいかないよ。」
午前中に義母に電話をした。
スピーカーにしていた会話を私も一緒に聞いていた。
ボスが電話を取るといきなり責めるような声で言った。
「今どこ？空港？？」
「いや、家だけど？」
「はぁ～、サプライズでキャンベラの空港からだと思ったのに！」
今年1月義父の誕生日にキャンベラへ行った時のヒドイ扱いの後でよく言えるな。
母の日だというのに、そこからの会話は一方的にダンナを責める内容だった。
母の日だからと我慢して黙って聞いていたダンナが、ふと聞いた。
「今日はこれから妹の家に行くの？」
「いいえ！」
ははぁ～ん、妹の家に呼ばれなくて機嫌が悪いのか？
「これからアシュリー（姪の婚約者）の両親の家に皆で集まるのよ！」
「へぇ、珍しいね。なんでまた？」
「チビちゃん（姪）とアシュリーの結婚式の打ち合わせよ！」
実はこの数日前、密かに叔父さん（義母弟）から姪の結婚が間近らしいという話を聞いていた。
いつ義妹や義母の口から知らされるのか気になっていたところ。
「いよいよなんだね。で、結婚の日取りはいつになったの？」
ダンナがそう聞くと義母の口から信じられない言葉が放たれた。
「それは言えないわ。」
「言えないってどういうことだよ？！」
「あなたの妹かチビちゃんから連絡が行くと思うから。」
義母の口調がどんどん冷たくなっていく。
「今年なの？それとも来年？いつ頃なのかぐらい教えてくれたっていいだろ？」
「いいえ！言えないわ。」
こうして険悪なムードで終わった義母との電話。
その日の夜、衝撃的なことが起こるとは知る由もなかったのである。
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だから母の日って嫌
でもこの迷言はいただき！
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