義妹と別れ際にお母さんからの手紙を渡された。


懐かしい筆跡だったが、筆圧がだいぶん弱くなっており、以前の力強いきれいな字が、弱弱しくなっており、寂しさを感じた。
”手紙貰う事自体久しぶりだな~”とのんきに思いつつ。
今までのお礼から始まり、これから施設で過ごしていく事の不安と期待、それからヨメの病気の事が書かれていた。
”黙っていたが、やはりバレていたか?さすがに母親には隠しきれなかったな。”

ヨメの介抱に関するお礼が続いていたが、最後に
”もし、貴方がつらくなったら、あの子を捨てて逃げてください”と書かれており、びっくりした。
ヨメを施設等に入れる場合は、義妹と相談して、実家を売るなりして結構ですと。
”あの子と貴方の健康と幸せを祈ってます”と締めくくられていた。

しばらく、なにも考えられなかったが、親の大きな愛を思い、涙が流れた。