一旦、実家の片づけにメドが着き、お母さんと義妹一家とで会食をする事となった。
レストランも考えたのだが、お母さんも久しぶりの実家の方が落ち着くかもと言う事になり、ピザとかすしとかの出前を取った。



正月にはいつも親族で集まっていたのだが、ヨメの認知症が発覚してからは、なんとなく会う機会を避けていた感じがする。

久しぶりの自宅でお母さんも張り切って、お茶はあそこ、湯呑みはここと矢継ぎ早に指示を出している。

お母さんは、元気そうだったが、一回り小さくなってしまった気がした。

食事も一段落がついて、デザートに。

お腹いっぱいのはずなのに、ヨメは
”別腹、べつばら~”と嬉しそう。

そろそろお開きにしようかとなった時、義妹が”今日はお姉さんとお母さんと泊まって帰りたい”と言いだし、せっかくだからと明日の朝迎えに来ることにして私は帰る事とした。

帰り際、お義母さんがそっと近づいてきて、”これからも娘を宜しくお願いします”と、涙ながらに深々と頭を下げた。


”はい。安心してください。頑張ります。”と答えると、
”いえいえ。頑張りすぎないでね。”と逆に諭された。