脳科学者のセミナーの話をKミーティングで発表し、参加者も非常に真剣な様子で聞き入っていた。
書籍も読んでみたいとの声が多かったので、会社の経費で購入する事が決まった。
会社から帰りの電車の中で、義理の妹から突然電話が掛ってきた。
移動中だったので、後で折り返す事とした。
家に帰ると晩御飯の用意に追われ、食べ終わって、一休みしていると、今度は、家の電話が鳴った。
”今、お電話大丈夫ですか?”
”僕で良いの?”
”まず、お兄さんに相談しようと思って。”
”何、怖い話?”と少し冗談ぽく返答したが、いつもの元気な返しではなく。
”実はお母さんの事なんだけど。一人暮らしがちょっと困難になってきて。”と。
”う~ん。そうか。何もお手伝いできなくてごめんね。”
”いえいえ。月に一回くらいお姉さんと電話しているから、そっちの状況も分かってるんで。こっちこそ、お手伝いに行けてなくてごめんなさい。”
”大丈夫、大丈夫。ウチはなんとかやっているよ”
”お母さんを施設に入って貰う事にしても、私だけで判断するのが、違うなって思って。相談したいと思って。”
”うん、うん。じゃあ、今週末にでもお母さん所に行ってみるよ。”
”そう。私も時間を合わせて行くようにする。お母さんは頭大丈夫だから。”
頭大丈夫はちょっと引っかかったが。。。