みなさん、こんにちは! 社会保険労務士の横山 勝です。
突然ですが、あなたのチームにはどんなタイプの人がいますか?
仕事の進め方や、タスクへの向き合い方って、本当に人それぞれですよね。
今回は、私たちの身近な家電、「掃除機」と「ルンバ(ロボット掃除機)」になぞらえて、チームのメンバーの個性を面白く、そして真面目に(?)分析してみたいと思います。
あなたのチームにもきっといるはず。
さあ、どちらのタイプがあなたの周りに多いでしょうか?
■ 1. 緻密でパワフル!「掃除機タイプ」の社員
まず登場するのが、「掃除機タイプ」の社員です。
昔ながらの、私たちが手で持って使う、あのコード付き(あるいはコードレス)の掃除機をイメージしてください。
【特徴と仕事ぶり】
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計画性と遂行力(吸引力): 「今日はこのエリアを徹底的にやるぞ!」と決めたら、一直線。タスクの優先順位を明確にし、圧倒的な吸引力(集中力と処理能力)で、着実に、そして完璧にやり遂げます。
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「隅々まで」のこだわり: ルンバでは入り込めないような、デスクの奥の奥、棚の裏側など、「ここは見落とされがち」な細かい部分にこそ、手を抜かない。資料の微修正や、見落とされがちなリスクの洗い出しなど、緻密さが求められる仕事で真価を発揮します。
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「今、ここ」への集中: 「今」自分が取り組んでいるタスクに全神経を集中。途中で他のタスクに気を取られることなく、「手を動かしている時間」の密度が非常に高いのが特徴です。
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フィードバックの明確さ: 仕事の指示をすれば、「どこを、どれくらいのパワーで、どれだけ時間をかけて掃除するか」が明確に返ってきます。
【時に見せる一面】
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「コードの長さ」問題: あまりにも集中しすぎるあまり、突発的な変更や、予期せぬトラブル(コードが引っかかる)に対応するのが苦手なことがあります。「まずは計画通りにやらせてくれ!」となりがちです。
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「エリア外」はノータッチ: 自分が担当と決めたエリア外の仕事には、なかなか手を出しません。良く言えばプロ意識、悪く言えば視野の限定。
■ 2. 柔軟でムラなくカバー!「ルンバタイプ」の社員
続いては、最近のビジネスシーンで注目を集めているのが、「ルンバタイプ(ロボット掃除機型)」の社員です。
自律的に動き、いつの間にか部屋全体をきれいにしてくれる、あの賢い家電をイメージしてください。
【特徴と仕事ぶり】
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自律性と探索(マッピング能力): いちいち指示されなくても、「このタスクは今やるべきか?」を自律的に判断し、動き出します。チーム全体を見渡し、手が空いているところ、ほこりが溜まっていそうな場所(=滞っているタスク)を見つけるのが得意です。
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「全体をムラなく」を重視: 一つのタスクに没頭するよりも、複数のタスクを並行して進め、全体を均等にきれいにする(進捗させる)ことを得意とします。大きな漏れがないように、チームの進捗を底上げする役割を果たします。
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「充電」と「ドッキング」の賢さ: 自分のリソース(体力、時間)を把握しており、無理をしすぎず、適切なタイミングで休憩(充電)を取るのがうまい。また、必要な情報や助け(ドッキングステーション)を、自ら見つけて取りに行くのが上手です。
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予想外の対応力: 障害物(トラブルや想定外の依頼)にぶつかっても、「ルートを再検索」して回避し、また掃除を続けます。柔軟性が高いのが最大の強みです。
【時に見せる一面】
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「同じ場所をぐるぐる」問題: 柔軟性が高すぎるあまり、時には「これ、本当に必要なの?」というタスクに時間を使いすぎたり、成果に直結しない作業(同じ場所を何度も掃除)を繰り返してしまうことがあります。
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「徹底的に」は苦手: 全体を広く浅くカバーするため、掃除機タイプのような「この一点だけは完璧!」という深堀りや、緻密な仕上げは少し苦手な傾向があります。
■ 3. チームの最強バランスは「二刀流」にあり
さて、あなたのチームには、どちらのタイプが多いでしょうか?
実は、最強のチームとは、この「掃除機タイプ」と「ルンバタイプ」のバランスが取れているチームなのです。
1. プロジェクトの立ち上げ期(初期)は?
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ルンバタイプが活躍! まずは全体をざっと見渡し、必要な要素を洗い出し(マッピング)、大枠のタスクをアサイン(自動走行で広範囲をカバー)します。 「どこに、どんなタスクが潜んでいるか」をスピーディに把握し、全体を動かし始める役割を担います。
2. プロジェクトの中盤〜終盤(仕上げ)は?
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掃除機タイプが本領発揮! ルンバタイプが広く浅く進めたタスクに対し、「ここが甘い」「ここの資料の突き詰めが足りない」といった、勝負を分ける「隅々」の仕上げを、徹底的な吸引力で一気に完了させます。
3. トラブル発生時(障害物)は?
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ルンバタイプが柔軟に対応! 計画外の緊急事態に対し、「ルートを再検索」する柔軟性で、被害を最小限に食い止め、全体の進行を止めないよう立ち回ります。 (※ただし、問題解決の「深度」は掃除機タイプに託す)
この二つのタイプが、互いの「得意なところ」と「苦手なところ」を補完しあうことで、チームは「スピード」と「クオリティ」の両立が可能になります。
■ まとめ:それぞれの個性をリスペクトしよう
どちらのタイプが良い、悪い、ではありません。
重要なのは、「それぞれの個性を理解し、リスペクトすること」です。
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「掃除機タイプ」が細部にこだわりすぎている時は、「全体を早く終わらせる」視点を持つルンバタイプが、時にはストッパーになる。
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「ルンバタイプ」がタスクを広く浅くやりすぎている時は、「ここだけは徹底的に」という掃除機タイプに、仕上げをバトンタッチする。
あなたのチームが、どんな仕事の進め方をするメンバーで構成されているか、改めて家電に例えて分析してみると、チームの現状や必要なバランスが、面白いくらいに見えてくるかもしれませんね。
さあ、今日からあなたの周りの同僚や部下を、こっそり「掃除機」か「ルンバ」に分類してみてはいかがでしょうか?笑
(この記事を読んで、「私はハンディクリーナータイプだ!」という方がいたら、ぜひコメントで教えてくださいね!笑)
最後までお読みいただき、ありがとうございました!

