「最初に相談しておいて、本当によかったわ」


ある日、顧問先の社長さんがふと口にしたひとこと。


…この言葉、本当に、何よりうれしい瞬間なんです。

 

社労士の仕事って、表からは見えにくいことが多いです。


手続きや制度の話だけじゃなく、会社と社員の“ちょっと複雑な間”に立って、バランスを取る役割もある。

 

でもその役割が、本当に伝わるのって、実際に「困りごと」が起きたときなんですよね。

 

 

  「退職したい」と言われて、頭が真っ白になった…

 

このときの社長さんも、最初はそんなふうに言っていました。

 

「うちの社員が、急に辞めたいって言ってきたんです」
「理由もよくわからないし、どう対応すればいいのか…」

 

僕のところに連絡があったのは、そんなタイミング。
声のトーンで、焦っているのがすぐに伝わってきました。

 

 

 

  いちばん大事なのは、「整理すること」

 

社員さんが辞めたいと思った理由、
それを社長が知らなかった理由、
退職にあたって整えるべきこと、伝えるべきこと──

 

こういう場面では、気持ちが先に走ってしまうことが多いんです。


でもだからこそ、僕は冷静に、事実とプロセスを整理します。

 

・感情的になりすぎないように
・でも、思いはきちんと受けとめて
・必要な手続きや対応を、わかりやすく一歩ずつ

 

この「間に入って整理する」役割が、社労士のひとつの大切な仕事だと僕は思っています。

 

 

 

  「本音を言える相手がいて、助かったよ」

 

一通りの対応が終わったあと、社長がぽつりと。

「自分ひとりだったら、社員にきつく言ってたと思う」
「でも、ちゃんと順番立てて考えられた。助かったよ」

 

これを聞いたとき、僕は「ああ、よかった」と心の中で何度もうなずきました。

 

実はこの社長、当初は少し社労士に懐疑的でした。


「手続きだけなら自分でやれるんじゃ?」とか、
「うちの規模で顧問なんて必要かな?」とか。

 

でも今では、月に一度の打合せをとても大切にしてくださっています。

 

 

 

  顧問先に対して、いつも思っていること

 

僕は、顧問先の経営者にとって「気軽に話せる相手」でいたいと思っています。


困ったときだけじゃなくて、「これって大丈夫かな?」とふと思ったとき、一番に思い浮かべてもらえるような存在になれたらうれしいんです。

 

決めるのは社長。責任を負うのも社長。


でも、迷ったときに「ちょっと聞いてみよう」と思える相手がいるだけで、判断って、ずいぶん落ち着いたものになると思うんですよね。

 

社員との関係に悩んでいるとき
制度の使い方に不安があるとき
「これって大丈夫かな」と誰にも言えない不安を抱えているとき──

 

どんな相談でも、まずは聞かせてください。


社労士として、法的な観点からアドバイスするのはもちろんですが、僕はそれ以上に「人としての距離感」も大事にしています。

 

会社って、「人」がいるからこそ難しくて、おもしろい。


だから僕は、制度だけでなく“関係”にも寄り添える社労士でありたいんです。

 

 

 

  「相談してよかった」の、その先へ

 

「社労士に相談してよかった」


そう言ってもらえるのは本当にありがたいことですが、その言葉の先には「じゃあ、次はこうしていこう」と前向きな一歩があります。

 

ただ困りごとを解決するだけじゃなく、その会社がよりよくなるきっかけを一緒に見つけていく。

 

僕はそんな存在でありたいし、そういう関わり方ができるのが、社労士という仕事の魅力でもあります。

 

これからも、ひとつひとつの相談に、まっすぐ向き合っていきたいと思っています。