こんにちは、横山社会保険労務士事務所の横山勝です。
今日は「職場改善」といっても、
制度や仕組みの話じゃなくて――
もっとずっと身近な、「日常の小さな気づき」の話です。
ある日、顧問先の社長さんがぽつりとこんなことをおっしゃいました。
「うちの事務の○○さん、この前いつの間にか来客用のスリッパを全部新しくしてくれててさ。サイズも揃ってて、見た目もすごくきれいになったんだよね。
前のはバラバラで、俺もちょっと気になってたんだけど、“まぁいっか”でずっと放置してたんだよ。
でも、そういうところにちゃんと気づいて動いてくれたのが嬉しくてさ。」
おおっ、と思いました。
「社長が気づいてたけど動かなかったこと」に、社員さんがちゃんと気づいて、しかも自発的に改善してくれていた。
こういうエピソード、すごく好きなんです。
職場改善っていうと、
就業規則を見直したり、制度を変えたり、業務効率化のツールを導入したり――
なんとなく“経営者の仕事”ってイメージを持たれる方も多いんですが、
本当はもっと日常に根ざしたところから始まります。
・いつも散らかりがちなコピー機周辺に、簡単な収納ボックスを置いてみる
・朝の会話がなくて空気が重い…と思ったら、朝礼で「最近ちょっと嬉しかったこと」を一言ずつ話してみる
・「あの人、ずっと電話に出てくれてるな」と思ったら、業務分担を見直してみる
こういうのって、「仕事のうち」に見えにくいんですけど、
実はものすごく重要なんですよね。
何より大切なのは、「ちょっと気になる」を放っておかないこと。
「まぁいいか」「今度でいいや」が積み重なると、
その“ちょっとした不快感”が、職場の空気をジワジワ悪くしていくこともあります。
逆に、誰かがその「ちょっと気になる」に手を伸ばしてくれると――
不思議なくらい、場の雰囲気が変わるんです。
気づく人がいて、それを形にしてくれる人がいる。
こういう心配りが、職場の空気を静かに変えていくんだなと、僕は思います。
もちろん僕は社労士なので、制度の整備や仕組みづくりのサポートもします。
でも本音を言うと、僕は「小さな気づきを拾える会社」を応援したい。
なぜなら、そういう会社は“人の感覚”を大事にしているから。
そういう感覚がある職場は、制度もきっといい方向に活きてくるからです。
あなたの職場にも、きっと何か「小さな気づき」があるはずです。
見逃されがちだけど、そこに目を向けてくれる人が、ちゃんといるかもしれません。
「うちの会社、ちょっとずつ良くなってるな」
そんな実感が持てる職場、いいですよね。
▷ 社労士としてのひとこと
「職場改善」というと、制度やルールの見直しが注目されがちですが、
実はこうした“小さな違和感への気づき”が積み重なっていくことで、
職場の雰囲気や人間関係は、確実に変わっていきます。
僕たち社労士は、法律の専門家であると同時に、
会社と、そこで働く人たちの“ちょうどいい関係づくり”を支える役割も担っています。
制度と感覚、そのどちらか一方だけでは回らない。
両方が少しずつ整っていくことが、働きやすい職場を育てる力になります。
そんな「人を大切にする会社」を、一緒につくっていけたら嬉しいです。
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