横山専務の闘う営業日誌+子育て日記 -12ページ目

横山専務の闘う営業日誌+子育て日記

闘う営業日誌と子育て日誌が合体しました!!大腸がんとの闘病記録から不動産屋としての物件紹介、そして家族と過ごした記録をこちらに記載しております!

手術や治療が終わって経過観察となった後に残念ながら「再発」と診断されることがあります。「再発」を言葉の意味だけで考えると「もう一度出現する」という意味に感じますが・・・医学的に「再発とは?」どういったこと状況なのでしょうか?

<再発率について>

ステージⅠ⇒約5%/ステージⅡ⇒約15%/ステージⅢ⇒約30%

<再発とは>

①局所再発

癌がもともとあった場所の近くにまた癌ができること。結腸癌の場合は切除箇所が多いため再発率は低く直腸癌の場合は取り切る範囲が少ないことが多いため比較的局所再発率が高くなる。

②遠隔転移

大腸癌から発生した癌が、離れた臓器に飛び火して大きくなることが遠隔転移という。大腸癌で遠隔転移が見られる部位は「肝臓と肺」が多い。

③腹膜播種

大腸の外側を覆う膜を腹膜といいここに癌がこぼれると腹部のいたるところに広がってしまう。

※大腸がん情報サイトより参照、抜粋して掲載しております。詳細を知りたい方は下記リンクよりご確認下さい。

「大腸がんのことがよくわかる大腸がん情報サイト

<横山専務のコメント>

自分が癌になってみてはじめてわかったのですが、「癌の再発」とは・・・同じところにできること・・・ではなく遠隔転移も含めたいわゆるステージⅣへの移行率という認識が正しいようです。

100%からみると決して大きい数字ではないですが・・・私の場合(ステージⅡ)で15%でステージⅣへ移行してしまう※ステージⅣの場合だと5年生存率は18%程度、10人2人程度しか5年生きることができない。となると改めて恐怖を感じてしまいます。

手術終了イコール治療の終了ではなく、再発のリスクが下がると言われている3年、5年という期間が過ぎるまでが治療なのだと認識させられます。

また術後の抗がん剤投与はこの再発の確率を下げることを目的として投与されるようになります。

私がネット等で知り得た癌治療の最新情報を記載してあります。興味のある方はご確認下さい。ほぼ他記事からの引用・抜粋となります。詳細を知りたい方はリンク先によりご確認下さい。

<腫瘍溶解ウィルス>

癌細胞だけで増殖して細胞を破壊するウィルス、破壊の際に放出された癌細胞は再び周囲の癌細胞に感染することで癌細胞を死滅させる。破壊された癌細胞により癌に対する免疫が活性化される。2021年6月に厚労省が新薬の製造販売を承認した。

脳腫瘍の一部の患者に使われるようになる、臨床試験で高い効果が示された。全ての固形癌に同じようなメカニズムに作用することから今後、脳腫瘍以外の適応が広がることが期待されている。

がん情報ちゃんねる外科医佐藤のりひろ/2022年期待される「新がん治療法」3つ/2021年12月31日

〇腫瘍溶解ウィルス国内市場に初登場・・・第一三共「デリタクト」発売AnswersNews2021年11月8日

〇世界初、悪性骨腫瘍に対する承認を目指した、腫瘍溶解性ウィルスの治験を開始/国立研究開発法人日本医療研究開発機構/プレスリリース2022年2月18日

<横山専務のコメント>

第4の癌治療法として注目を集めているのが腫瘍溶解性ウィルスです。抗がん剤と違って副作用が非常に少ないというのは大きなポイントではないでしょうか。

日本が世界に先駆けて薬と製造販売を承認したということで今後の期待大ですね。この治療法が一般的になれば「癌を注射で治す」といった時代がくるのでしょうか?

副作用が少ないというだけでもありがたい話です、メジャーな胃癌、大腸癌、乳癌などに保険適用される日を心待ちにしたいと思います。

大腸がん手術後に目に見えないレベルでがん細胞が残っていて再発を起こす必要があるため残っているかもしれないがん細胞を攻撃して再発をできる限り抑えることを目的として「術後補助化学療法」を行う場合がある。

補助化学療法の対象となるのは、ステージⅡで再発の危険性が高いと判断された患者とステージⅢの患者です。

<補助化学療法について>

※セコム損害保険より送付された冊子「もっと知ってほしい大腸がんのこと」2019年度版より抜粋

〇FOLFOX療法※レボホリナート+フルオロウラシル+オキサリプラチンの3種類の抗がんを持続点滴にて行う

48時間の点滴を2週間おきに行う、またこの療法に分子標的薬を加えた治療法が一般的。

〇CAPOX療法※カペシタビン(内服)+オキサリプラチン(点滴)

初日に点滴を打ってその後、1コース3週間の内服を行う(14日間服用してその後7日間の休む)計8コースで約6か月間行う。

〇カペシタビン療法※カペシタビン(内服のみ)

点滴を行わずカペシタビンの内服のみを1コース3週間行う(14日間服用してその後7日間の休む)計8コースで約6か月間行う。

〇S-1療法※s-1(内服のみ)

点滴を行わずs-1の内服のみを行う1コース(28日間服用してその後14日間の休む)として治療を行う。

※主な副作用について

アレルギー、抹消神経症状、吐き気、嘔吐、食欲不振、感染症、手足症候群、口内炎、下痢、貧血、色素沈着、白血球減少、血小板減少、赤血球減少など

◎オキサリプラチンの代表的な副作用

抹消神経症状からくるしびれ、冷たい空気やもの触れることで起こる感覚異常

◎カペシタビンの代表的な副作用

手や足に赤みや腫れがでる。痛みやひび割れの症状が強くでる。

<横山専務のコメント>

補助化学療法はあくまでも手術でがんを取り切った後の再発予防のために行われる治療法となるようです。

FOLFOX療法は、再発した際に行われる標準治療ともなっているようで、再発の際にはFOLFOX療法に分子標的薬を加えた治療がされるそうです。

抗がん剤というと「脱毛」を最初に連想しますが、大腸がんの抗がん剤には脱毛の副作用が出にくいものが多いのが印象的でした。

抗がん剤の知識を得ることで見て頂いた方の不安が少しでも取り除くことができれば幸いです。

記載の内容はあくまでもセコム損害保険から出されている2019年度版の冊子より抜粋してご紹介している点についてご了解ください。

 

 

 

 

自分が癌であることを自覚する、告知された瞬間に死ぬことに対しての不安と恐怖に苛まれさっきまでの日常がまるで嘘のように感じてしまいます。

もがいてももがいても先が見えなくて気持ちが辛くて仕方なくなりました。

私はそんな中で癌と闘っているサバイバーの方の姿や言葉を聞いて「負けていられるか!!」と前向きになれました。

今日はそんな方たちやその人達の言葉を紹介したいと思います。同じように癌と闘っている方の心の支えになれば幸いです。

◎「Oncolo Channel」ワッキー×笠井信輔

笠井信輔さんのコメント

「私の場合、再発の確率は4割ぐらいある。いま2人に1人が癌になる時代、男性の65%は癌になる・・・私の再発より確率が高いのにみんながニコニコ笑って暮らしている・・・頭にくるじゃないですか・・・不安に思ったってなにも変わらないじゃないですか!」

<横山専務のコメント>

笠井信輔さんがワッキーさんとの対談の中で語ってくれたコメントです。再発の確率は高いけど、その心配をしながら過ごしたって仕方がないじゃないか・・・ってことをステージⅣの悪性リンパ種を寛解した経験を基にコメントしているところに重みを感じます。

気になる方はリンクより閲覧して見てください。

◎がんノートmini肺がん御園生泰明さん

御園生泰明さんのコメント

「朝起きて今日の1日を大切にするぞ!1日の密度が変わるとちょっとしたことで幸せだと感じることができる。人より生きれる時間は少ないかもしれないけれど幸せだと感じる密度は多いかもしれない・・・時間を大事にしたい」

<横山専務のコメント>

御園生(みその)さんのコメントは私の胸にもグサっと刺さりましたね。癌になった、死を意識したからこそ生きていることの有難みや当たり前にある毎日の時間を大切に使うことができるのかもしれません。

癌になってからの気持ちの持ち方を学んだ気がしました・・・

私と丁度同年代で同じような家族構成で・・・「この人に負けていられない」と思って胸が熱くなりました。

気になる方は是非リンクよりご確認下さい。

私も結婚や子供ができたタイミングで医療保険や生命保険を本格的に入ることを検討して自分に必要経費だ、万が一のためだと言い聞かせて加入しましたが・・・独身の頃などは、正直なところ「お金の無駄」という意識の方が強くありがたみを感じることは全くなかったと思います。

実際にかかった費用などを基に保険の必要性について解説しておきたいと思います。

〇疑い有りから入院までにかかった費用

各種検査・外来診察費用として:約12万円

〇入院から手術、退院までの費用

食事代、差額ベット代、パジャマ・タオルレンタル代、手術・入院費用等:約16万円※高額療養制度申請済み

〇退院後の外来診察費用

薬投与代等:1万円

私が、クリニックで疑い有りと説明を受けてから退院後の診察まで高額療養制度の申請を行った状況で約30万円かかりました。

これだけの費用だと「保険に入るより貯蓄しておいた方が利口なのでは?」と思うかもしれません。

ただ私の場合だと12月に告知を受けてから1月中は毎週検査で仕事を10日以上休むことになりました。2月中は手術を受ける関係でほぼ仕事ができていません。3月に入ってからも後遺症の影響で通常の仕事はまだできていません。

会社員の方であれば収入の減少を補填する必要があるのではないでしょうか?

また、ステージⅢ以降であれば退院後に最低6ケ月の抗がん剤を投与する必要があります。抗がん剤は月8万円程度の費用がかかるのが通常です。

抗がん剤の副作用が酷く外出するままならない方も多くいるのが実情です。

そう考えると告知を受けてから抗がん剤投与が完了するまで約9か月間、仕事に支障がでる。収入が減少する怖れがある・・・と考えるのが正解だと思います。

なので結論としては保険は必要です・・・私の個人的考えになりますが、癌と告知されてから家族が生活できるだけの金額、収入の補填がメインとして年収分程度の金額が入る保険金が必要となるのではないでしょうか?

月収が30万円の方であれば300万円~360万円ぐらいの保険金が入る保険への加入をお勧めしたいと思います。

またがんに対する保険に関しては「先進医療」「診断給付金等の一時金」が入る保険が絶対に必要だと断言できます。

<横山専務のコメント>

一度癌になってしまうと、経過観察となってから3年ないし5年を経過するまで医療保険、生命保険に加入することができなくなってしまいます。

お恥ずかしながら告知を受けてから急いで加入している証券をひっぱりだして調べ直しました。

もっと手厚く入っておけば良かったと後悔した・・・というのが正直なところです。

癌の治療も日々新しいものが出てきていますが、健康保険適用前の治療を選択するとなるととてつもない金額がかかりますが、命とお金を天秤にかけるような事態も想定できます。

保険は絶対に入っておいた方が良いと断言できます。

※追記2022年3月16日

保険会社によって「セカンドオピニオン」や協定病院の紹介などを行ってくれるサービス、私が加入していたセコム損害保険「メディコム」では「癌患者家族向け冊子」「癌治療に関する冊子」など各種情報提供を行ってくれており大変参考になりました。

また、私の母親はステージⅣの子宮体癌を患ってから6年が経過しており手術、抗がん剤などの保険診療、転院してうけた保険適用外の治療費で合計1,000万円弱かかっておりますが、保険に加入していたおかげ持ち出しを最小限に抑えた形で対応できています。

自由診療に適用した保険に入っていたため、医師から「緩和ケア」のみを進められた段階から転院の上、治療を続けることができ、また現在癌治療に関して経過観察まで回復することができています。

癌治療も新しいものが次々と登場してきますが世知辛い話、「命をお金で買う」と言い方をしても間違いではないのかもしれません。

私は、家族・・・そしても自分が癌になってみて保険の必要性を実感しています。

 

 

入院した経験を基にあってよかったものなどを記載してみました。これから入院する方の参考になれば幸いです。

<おすすめのもの>

〇ネット環境及びPC・タブレット等

私はこれがあったおかげで入院期間を乗り越えられたと言っても過言ではないぐらい重宝しました。理由は以下の通りです。

①寝れない時の音楽鑑賞

痛みと痒みのストレスをヒーリングミュージックを聞いてしのぎました。ユーチューブ様様でした。

②テレビ電話用

コロナで面会ができない分、テレビ電話で家族とのやり取りができました。面会なしは本当に心細いです。

③動画鑑賞

食事がまともにとれない時のTVCMほど苦痛なものもなかったですね。テレビ番組自体は問題ないのですが、合間の食べ物のCMが苦痛でTVを見るのをやめました。

〇ボディシート

お風呂に入れないのがわかっていたので事前に持っていったのですが、足りなくなって差し入れで追加しました。寝たきりで汗もかきっぱなし・・・1日1回看護師さんが身体を拭いてくれるのですが、それだけでは解消されずほんと辛かったです。自分で手の届く範囲だけでも拭けてスッキリできると気持ちが楽になります。

〇ペットボトルの水

歩けるようになると売店に買いにいけるようになるのですが、実際に買いに行けたのは退院の前日だけでした・・・リハビリで数メール歩くだけでも大変なのにエレベーターに乗って売店に向かうのはかなりハードルが高かったですね。

〇ハンドクリーム等の保湿剤

私の場合は最低でも2時間おきにトイレに行ったので手を洗う回数がかなり多くなりました。手の洗いすぎで手荒れが気になりました。

〇延長コード

病室にもコンセントはありますが、スマホを手の届くところに置くには絶対に必要ですね。3mか5m程度あっても良いと思います。

〇枕

病院の枕とベットが身体に合わず寝不足になったのが苦痛でした。自分がこんなに繊細だったのかと驚いたのですが・・・睡眠と身体の回復は重要なところだと思いますので枕が合わないと寝つきが悪い方は持ち込むと良いです。

※病院のベットは180cmが標準なんですね(;^_^A、私は177cmなんですが・・・足が延ばせないのがほんと苦痛でした。

<意外に不要だったもの>

▲漫画と雑誌

私は「呪術回戦」の漫画をもっていったのですが、結局1冊も読み切ることはありませんでした。手術後、身体を起こすもの難しく手に点滴がついている状態では見る機会が少なかったです。術後、手の届くところにはテッシュや各種リモコン、スマホ、薬などをおいたのでおく場所もなかったですね。

<横山専務のコメント>

入院のストレスは結構なものでしたね・・・そのストレスをどれだけ軽減できるかが病状の回復にもつながると思います。私は不快すぎて1日も早く退院したいという思いからリハビリを頑張れた・・・という面もありましたが、少しでも快適に過ごせるように工夫は必要かと思います。

個室であればお香や音楽などでリラクゼーション効果を期待するのもありだと思います。

 

〇大腸がんのステージ診断について

大腸がんのステージについては、術前で治療方針を決めるための仮診断、術後の病理検査で確定診断を行うこととなります。

大腸がんのステージについては以下の通りです。

<ステージ0>

がんが大腸粘膜内に留まるもの/内視鏡手術可

<ステージ1>

がんが固有筋層までに留まるもの、大腸の5層ある壁の3層目までに留まっている状態で尚且つリンパ節転移がない。

<ステージ2>

がん漿膜下層を超えて浸潤するもの、大腸の5層ある壁の3層目を超えている状態で尚且つリンパ節転移がない。

<ステージ3>

がんの深さに関わらずリンパ節への転移を認めるもの

<ステージ4>

がんの深さやリンパ節転移に関わらず、多臓器への転移を認めるもの

〇ステージによる手術等

内視鏡手術で対応できるのが、概ねがんの大きさが2cm以下でステージⅠでもごく初期の段階のみとなるようです。

術前にステージⅠ~Ⅲと診断された場合には、手術によりガンとその前後10cm程度の腸を切除及び周辺のリンパ節を切除する手術が実施されるのが一般的だそうです。

術後の確定診断でステージⅡの大腸壁の深達度が深い場合とステージⅢとなった場合には術後に化学療法(抗がん剤)の投与を行うのが標準治療となっているそうです。

〇術前と術後にステージ診断をする理由について

術前のステージ診断はあくまでも仮の診断となります、CTやPET、内視鏡などで癌の場所の特定や手術の術式等を決めるためのものになります。

術後の病理検査を行わないとわからないのが「リンパ節に癌細胞があるかどうか?」になります。

術前のCT検査などで腫れがあれば「ステージⅢ疑い」ということになり、腫れがなければ「ステージⅠorⅡ」という仮診断になります。その後、切除したリンパ節を病理検査して「リンパ節に癌細胞有り」となればステージⅢという結果になり、また癌細胞のあったリンパ節の数に応じてステージⅢa、Ⅲb、Ⅲcという分類に分けられます。

術前にCT検査でリンパ節の腫れが確認できれば術前はステージⅢとなりますが、術後の病理検査で癌以外での腫れだった場合には、ステージがⅠorⅡに変更となる場合もあります。またCTでは7mm以上の腫れでないと見つけづらいという点があり、術前では腫れが確認できなかったためステージⅠorⅡと診断を受けたとしても術後の病理検査でリンパ節に癌が確認できればステージⅢと変更になる場合もあるようです。

<横山専務のコメント>

因みに私は術前診断では「ステージⅠ/T1b」でしたが、術後病理検査後の確定診断では「ステージⅡ/T3」でした。

術前の診断で低めのステージで告知されて安心をしていたら、術後の診察でステージⅢと告知されて気を落とした・・・その逆で術後で軽めの告知されて喜んだ・・・という内容の動画をいくつか見ていたので私は術前のステージⅠという説明では安心しないようにしていました。

案の定、術後のステージ変更でショックを受けたもののその精神的ダメージは少なかったように思います。

 

退院後の生活について後遺症と併せて記載してみました。

◎退院後の傷の痛みについて

私の場合は、手術後の皮膚表面の傷痛み、手術で繋いだあろう腸の痛み、肛門の痛みが酷かったです。

退院後2日間は入院中と同じように1日4回の痛み止めが出たいたので飲んで対応していましたが退院後3日目からは痛みがひどい時だけ飲むように処方されていたため、できる限り我慢して限界だと感じた時だけ薬を飲みました。

夕方から夜にかけてひどくなる傾向があり、夕飯を食べた後は腰を下ろしてほぼ何かに寄りかかって過ごしていました。

◎排便障害について

ネットで事前に情報は調べていたもののやっぱりきつかった。私の場合は基本便秘の状態で、なんとか薬などで便を出しました・・・ところが一旦出だすと出しても出して止まらない、2時間ぐらいトイレを往復し続ける感じです。

直腸を切ってしまうと便がうまく溜めることができなくなるために起きる症状だそうです。

また便が溜まっている気がするが便意が全く感じない変な違和感が気持ち悪かったですね・・・便意の感覚が鈍っている?ずれている?ため・・・「便を出しくなる」という感じがなく便意を感じるときは「限界だ!漏れそう!」・・・という感じの強い便意を感じてトイレに駆け込んでいました。

後は、とにかく肛門(多分肛門栓の影響で傷があったあたり)と手術で繋いだであろう腸の部分が排便の度に痛くなる、ほぼ怖くなるほどの激痛がおきるので排泄がストレスでした。

◎排尿障害について

排便だけではなく排尿障害もおきていました、尿が溜まると傷口を圧迫する形になるらしく、おしっこをするたびに腸の痛みがおきる。また硬膜外麻酔の影響なのか尿意が感じずらく、尿意を腸の痛みからわかるといった状況でした。

◎胃潰瘍の発症

これは正直予想外でしたが、痛み止めが少なくなった翌日、胃に激痛を感じて食事を全部吐いてしまい1日寝込むことになりました。数日痛みが続いたため、心配になり病院にいったところ「胃潰瘍」の診断を受けて急遽、飲み薬による治療が併行して行われることになりました。

先生曰く、「ストレスが原因ではないか?」とのこと。

麻酔や強い痛み止めを飲んでいたせいで気づきづらかったのですが、自分の身体がストレスに弱いことを実感させられました・・・多量の出血や胃に穴があくといった状況になる前に気づくことができて良かったです。

◎食欲不振

私の場合、胃潰瘍も併発したので一般的ケースとは異なる点もありますが、腸を切ったことで排便障害の影響もあり、食べられなくなりました。

食べれない理由は以下の通りです。

①胃が膨れることで傷を圧迫して痛みが出る。

②排便時に激痛が怖くて食欲がなくなる

私は入院前の3分の1程度の量しか食べられなくなってしまいました。痛みのせいで身体が拒否反応している感じもします。

頭では食べたいと思っているのに身体が受け付けないのは正直辛いです。

TVCMで食べ物が映るたびにストレスを感じますね。

食事がとれない分ビタミン等の栄養は補助食品をネットで取り寄せて飲みました。

<横山専務のコメント>

大腸がんの手術後、一番怖い後遺症が腸閉塞を起こすことなんですが、そのために食事制限を2ヶ月程度行うことが通常のようです。

食事の制限については、個人差が大きいため自分の身体と相談して各自が決めるようになりますが・・・私の場合は、ベストな量を決めるのに1週間程度かかった気がします。

排便障害が一番辛くこれがあとどのぐらい続くのだろう・・・と思うと気が重いですね。

適度運動と睡眠、食事制限をしっかりこなして1日でも早く身体を戻したいです。

手術について、術後経過のポイント、術後合併症や後遺症について解説してみました。ご参考下さい。

<大腸がんの手術について>

大腸がん手術はステージと癌のできた場所によって治療方針が異なります。

ステージ0、ステージⅠ※軽度浸潤⇒内視鏡治療

ステージⅠ※T1深部浸潤~ステージⅢ⇒腸管切除+郭清

ステージⅣ⇒転移の状況によって異なりますので、私の記事では説明を省かせて頂きます。m(__)m

◎手術のアプローチ方法について

主治医の説明だと大腸がんの手術は腹腔鏡手術が80%を超えているそうです。大腸がんの内、直腸がんの手術の場合には神経を傷つける可能性があるため、ロボット手術が増えてきているそうです。

<術後合併症について>

何らかの合併症は約20%ぐらいの人に起こるそうです。5~8%ぐらいの人に重度の合併症が起こるそうです。

合併症については、出血、感染、心不全、不整脈、肺炎、血栓症、心筋梗塞、腸管麻痺、アナフィラキシー等があります。

以下重要な合併症について解説します。

◎縫合不全

腸を切ったあとの傷が治らない、開いてしまったりする。便が漏れ出た場合は腹膜炎や敗血症を起こしてしまう可能性がある。状況によっては再手術及び人工肛門を一時的作る手術が必要となる場合がある。

結腸がんの約1.7%、直腸がんの約10%の人に合併症が起こるそうです。

◎腸管麻痺(イレウス)

胃腸の手術をすると、腸が自然には動かないため、直接切除していない内臓でも麻痺を起こすことがある。

◎血栓症

寝ている時間が長くなるため、足に血が固まり血栓ができることで肺血栓や脳梗塞を引き起こすことがある。

<術後の経過ポイント解説>※私個人の場合

◎血栓防止対策として

血栓防止用のタイツを履いて手術に臨み、術後はベットの上でふくらはぎにマッサージの機械を装着して過ごしました。

◎腸管麻痺の確認

病院食は非常に不味かったのですが、腸管麻痺を起こした場合に胃が食事を受け付けず吐いてしまうことがあるようです。不味い病院食を半分以上食べれることがその確認であるようです。

◎点滴の脱着について

病院食がきちんと食べれるようになると栄養補給のための点滴が外れるようになります。私の場合は五分粥飯が半分以上食べれていることがその条件だったようです。

◎尿管及び肛門栓の取り外しについて

術後、痛みの影響もあり身体を起こすことすら難しい場合もありますが、トイレまであるけて自分で用を足せることが管を外す絶対条件となります。

ベットから起き上がり歩くまで作業をどのぐらいでできるかで前後するようです。

◎縫合不全について

術後2日程度は、37度~38度の熱が出るのが通常で傷の回復に併せて熱が下がっていきます。ここで縫合不全が起きていると熱が下がらずあがり続ける現象が起こるそうです。また熱が下がって食事が開始できたとしても目に見えない隙間ができてしまったりすると食事を開始した直後にドレーンから血以外のものが出てくるようになります。こうなると絶食、点滴に戻して様子を見る。

それでも改善がされない場合には、一時的な人工肛門や再手術が検討されるそうです。

<専務のコメント>

術後の経過については担当してくれた看護師さんからも情報をできる限りもらい注意深く確認していました。それなので「おならが出た時」「便が正常に出た時」は、非常に安堵しました。

ベットから起き上がるのに、腹筋が使えず腕の力だけで身体を起こす必要がありました。筋力があるかないかで大きく状況が変わっていたであろうと想像ができました。

入院してから満足な食事がとれない、眠れないなどにより筋力にはじまり体力全般が大幅に落ちることを実感しました。

もし手術が決まった場合には、落ち込むより先に筋トレをすることで術後の回復が違うということを知って欲しいと思います。

自分が術後、順調な経過で退院できたことは「見えない何かの力」と「自分自身の気持ちを強く持ったこと」が大きかったと考えています。

入院した日から退院までを1日ごとに日記の形で書いてみました。

2月12日(土)

家を出るときに娘が寂しそうにしていた姿に涙が出た。

入院前の財布を無くしてバタバタしてしまいました。

病室のベットと枕が身体に合わず夜2時間おきに目が覚めて完全に寝不足。

病室で無料WiFiが使えたため夜にテレビ電話で家族と話ができた。

2月13日(日)

妻に頼んで枕とタオルケットを差し入れしてもらう。

面会がダメだったが、看護師さんの好意で少しだったが妻の顔をみれたのが嬉しかった。

食事は13日の朝食まで、シャワーは15時まで、水は手術当日の14日の朝7時まで・・・との説明を受けた。

2月14日(月)

4時50分に目が覚める、6時30分に手術着と血栓防止用タイツに着替えた。

8時50分に点滴をぶら下げながら看護師さんと2人で手術へ移動、ドラマでしか見たことのなかった手術室に入って緊張がMAX。

全身麻酔がかかったかどうかの確認をした時点で意識を失った。

意識が戻る途中で妻の声が聞こえた・・・後から病室に戻った際に声をかけてくれたことがわかった。

意識が戻った途端に強い吐き気に襲われて血がまじった痰の塊を2度吐いた。

ナースコールで看護師にきてもらって麻酔の量を調節してもらう。

麻酔の影響で夕方ぐらいまで寝ていた。

夜になると全身麻酔が切れたようだった・・・痛みと全身の痒みで寝ようとしても10分おきに目が覚める・・・を朝まで繰り返した。

1時間おきにナースコールを押したと思う・・・左手しか動かすことができない・・・亡くなった祖父のことを思いだして傷口に手をあてながら朝まで過ごした。                                                                                                     

2月15日(火)

朝の回診で先生から出血量が少なく傷の治りが順調そうだと説明を受けた。

両方の腕に点滴、尿管、お尻に管、背中に麻酔用の管、傷口にドレーン、そしてオムツをつけて左手しかまともに動かすことができない自分の姿に愕然とした。

尿管を外してもらうには、「トイレまで歩けること」が条件となっていたため気合だけで身体を起こしてリハビリに臨んだ。

数メール歩くのがこんなにキツいのかいうぐらいにキツい・・・痛みと全身のだるさで卒倒しそうになった。

この日は痛みよりも痒みのほうを辛く感じるようになった・・・頭のてっぺんから足のつま先まで痒い・・・こんな状態がいつまで続くのだろうかと考えるとストレスと苦痛の連鎖・・・。

とてもじゃないが娘に見せれる姿ではないのでテレビ電話は断った・・・

天井を見上げる時間がとてつもなく長く感じる・・・1日が1週間のようだ気分だった。

2月16日(水)

リハビリでナースステーションまで歩けたことが主治医にも伝わって尿管と肛門の管を外してもらえることになった。

肛門の栓が血だらけだった・・・

硬膜外麻酔の影響もあって尿意と便意を全く感じない。

看護師さんからの指示で2時間おきにトイレにいく。

看護師さんに何度も痒みについて訴えていたので保湿剤を出してもらえるようになった。

妻に連絡して身体拭きシートと市販の軟膏を届けてもらった。

同封されていた娘の手紙を見たら号泣してしまった。

2月17日(木)

お昼から食事が出た・・・5日振りの食事・・・食べられることが嬉しかったが・・・重湯とゼリーはほんとに不味かった・・・

リハビリの作業療法士さんが気を使ってくれて外の空気を吸わせてくれた・・・日常生活にちょっとだけ戻れたような気がした。

食事の開始と併せて一番重要なのが「術後合併症が起きるかどうか?」・・・

不安を感じながら自分の回復力を信じて過ごした。

2月18日(金)

お昼から食事が五分粥になった。

お腹から出ているドレーンと背中の痛み止め、点滴を外してもらえることになった。

6日ぶりのシャワー・・・立っていられなかったので床に座り込んだ形でなんとか身体を洗うことができた。

麻酔が抜けたが尿意と便意が全く感じないのが不安で仕方がなかった。

2月19日(土)

全ての管が抜けたことで1日リハビリを頑張った。

先生が希望を聞いてくれて20日に退院できることが決まった。

この日、こっそり売店でこっぺパンを買って病室で食べた・・・塩気と甘味が口の中に広がって感動すら覚えた・・・タレント並に食レポができそうな気がした。

2月20日(日)

11時30分に妻が迎えに来てくれて退院した・・・外の空気がほんと美味しかった。

ファミレスに入って子ども用のうどんとゼリーを食べた。

めんつゆの味が驚くほど美味しかった・・絶食が続いたせいで普通の味がとてつもなく美味しく感じた。

9日ぶりに娘と会った・・・最初よそよそしい感じだったが、久しぶりに見た笑顔に癒された。

「こうして3人で過ごせるのが幸せなんだよね~」という娘の言葉が嬉しかった。

ちょっと見ない間に成長したのかもしれない・・・。

<横山専務のコメント>

私は入院してから9日間、手術後1週間で退院することができました。看護師曰く、「横山さん多分最短記録ですよ!」と言ってくれたました。

平均2週間程度の入院が通常であるとのことでしたので・・・無理してでもリハビリに取り組んだこと、そして術後の合併症が何も起きずに経過が良好だったことが幸いだっと思っています。

退院して実家に向かい亡くなった祖父の仏壇に線香をあげて手を合わせました。

目に見えない何かに感謝をしなければならないと感じました。

コロナの影響で面会禁止となっていた中、主治医の先生や看護師さん、作業療法士さん達の言葉や気遣いには精神的にも支えられました。大変な仕事だと思いましたし、頭が上がらない、感謝では言い表すことのできない気持ちになりました。

例え仕事・・・だとしても自分にはとてもできない・・・と感じました。

食事ができること、お風呂に入って身体が洗えること、睡眠がとれること、家族と一緒に家で過ごすことができること、・・・などなど病気になってみて「日常当たり前にあるものを大切にしよう」と胸に刻んだ9日間だったように思います。