中世ヨーロッパ。
ゴーストハウスのような妖しい洋館。
激しい雨と雷。
窓際に、白いドレスを着た、若くて美しい少女がいる。
外の雨と雷を、悲しげな表情で、じっと眺めている。
彼女は、好きでもない相手に嫁がなければならない運命にあった。
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当時の貴族には、政略結婚があった。
上流階級になるにつれ、自由な結婚は許されていなかった。
親や親戚同士が決めた相手の元へ、嫁がなければならない。
彼女は、逃げることも断ることもできない状況の中で、
ただ、ぼんやりと外の景色を眺めていた。
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彼女は過去世(別次元)の私である。
私はなんとか、彼女を助けたかった。
助けたかった、というより、勇気づけたかった。
だが、史実を変えるわけにはいかない。
直接、話しかけることもできない。
よって、彼女が眠りについたあと、夢の中にメッセージを込めることにした。
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私の高次元の存在が、私に何かアドバイスを送ってくる際は、
夢の中にメッセージを込めてくるだろう。
ちょうど、私が彼女にしたやり方と同じように。
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※これはヘミシンクでの体験を基にした物語である。